<卓球王国2024年5月号より>
昨春(2023年)、アンドロが発売し、高い人気を誇っている『シンテリアック』シリーズ。その中から今回紹介するのは、インナータイプの『シンテリアック VCI OFF(以下:VCI)』だ。
『VCI』に搭載されているのは、弾みとコントロールの良さが特徴の「VOLTEMA カーボン」。電子部品などに使用される液晶ポリマーでできた「VOLTEMA」と「カーボン」を編み込んだ特殊素材で、反発力がありながらも、柔らかなフィーリングを持ち合わせている。
また、木材の加工にも工夫を凝らしており、通常よりも低い温度で作業をすることで、木材の特性を損なうことなく特殊素材と組み合わせた。
そのうえ、一般的なインナーラケットよりもブレードサイズをやや大きくすることでスイートエリアを拡大。強打時には特殊素材らしい威力を発揮しながら、木材ラケットのような心地良い打球感を感じることができる。
打球感が柔らかいため、硬いラバーとの相性も抜群。実際、アンドロ契約選手で『VCI』を使用している大島祐哉(木下グループ)とゴーズィ(フランス)はスポンジ硬度53度の『ラザンター C53』を使用中。強烈なインパクトでラバーの力を最大限に発揮しながら、威力のあるドライブを連発する両選手だが、『VCI』がしっかりとボールをつかんでいるため、安定性も高い。
大島は(2024年)1月の全日本選手権でベスト8に進出し、ゴーズィは(2024年)2月に行われた世界選手権団体戦で銀メダル獲得に貢献。この2人の活躍が『VCI』のポテンシャルの高さを物語っている。
(2024年)4月には、新たなインナータイプラケット『シンテリアック ZCI OFF』が発売予定となっており、シリーズの勢いは増すばかりだ。
ラバーの『ラザンター』が目立つアンドロだが、ラケットの性能も確か。本格派ながら扱いやすい『VCI』は、細部までこだわり抜いたアンドロ自信の1本。その性能を、ぜひとも体感してほしい。
●攻撃用ラケット ●¥26,400(税込)
●木材5枚+VOLTEMAカーボン2枚
●グリップ:FL・ST ●ブレードサイズ:158×152㎜
●板厚:5.9㎜ ●平均重量:86g±
●アンドロジャパン 03・5904・9114
photo >> Yoshinori Eto
text >> Masataka Nakano
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