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WTTチャンピオンズ フランクフルトが閉幕。男子は松島輝空、女子は早田ひなが戴冠!

11月4〜9日にかけて、ドイツ・フランクフルトで開催された『WTTチャンピオンズ フランクフルト2025』。大会最終日の9日には男女シングルスの準決勝・決勝が行われ、男子は松島輝空(木下グループ)、女子は早田ひな(日本生命)がともにWTTチャンピオンズ初優勝を果たした。

〈男子シングルス〉

●準決勝
チウ・ダン(ドイツ)  4、9、-7、6、9 李尚洙(韓国)
松島輝空 6、-6、-12、1、8、2 リンド(デンマーク)

●決勝
松島輝空 8、13、-11、16、9 チウ・ダン

 

男子シングルスで優勝した松島は、準決勝でリンド(デンマーク)との左腕対決を4-2で制した。1-1で迎えた3ゲーム目にリンドが左足を痛めてメディカルタイムアウトを取る場面もあったが、松島は最後まで集中力を切らさず、相手の切れ味鋭いバックカウンターにも冷静に対応。WTTチャンピオンズ モンペリエ大会に続き、2大会連続で決勝進出を果たした。

リンドとの左腕対決を制した松島

左足を痛めたリンドだが最後まで戦い抜いた

 

決勝では、自国優勝を狙う右ペンドライブ型のチウ・ダン(ドイツ)と対戦。1-1で迎えた3ゲーム目、2-1で迎えた4ゲーム目をともに劣勢から逆転で奪うと、5ゲーム目は勢いそのままに攻守にわたって主導権を握り、4-1で勝利。見事、WTTチャンピオンズ初制覇を成し遂げた。

大会全体を通してパワー全開のフォアドライブが炸裂した松島。勝負どころでの思い切りの良さも光った

準優勝のチウ・ダン。自国開催のプレッシャーもあったか、リードをいかせず惜敗

 

〈女子シングルス〉

●準決勝
張本美和 9、-2、11、4、-10、13 申裕斌(韓国)
早田ひな -7、7、11、10、12 伊藤美誠

●決勝
早田ひな 4、8、-4、-6、6、-9、9 張本美和 

 

女子シングルスでは早田ひなが、準決勝で伊藤美誠(スターツ)、決勝で張本美和(木下グループ)と、日本勢との連戦を制しての優勝。準決勝の伊藤戦は手の内を知るもの同士、長いラリーが展開され、3・4・5ゲーム目はいずれも伊藤にゲームポイントを握られたが、粘り強いプレーで逆転を重ね、決勝へと勝ち進んだ。

勝機は十分にあったが、早田の粘りに屈した伊藤

 

決勝は、WTTスターコンテンダー ロンドンの決勝で敗れた張本との再戦。今回も互いに一歩も譲らず、両サイドを厳しく突き合うラリーの応酬が続いた。試合は最終7ゲーム目までもつれ、序盤は張本が4-2、6-3とリードを奪う展開に。しかし、早田は中陣からのフォアドライブで徐々に押し返し、勝負どころのラリーを制して11-9でリベンジを果たした。

優勝インタビューでは「昨年はケガでこの大会を携帯で見ていましたが、1年後にまさか優勝できるとは思っていませんでした。復帰してまだ1年も経っていない中で、この結果を残せたのは、WTTの皆さん、チームひなの皆さん、日本卓球協会、すべての方々のおかげです。本当に感謝しています」と喜びを語った。

粘り強く戦い抜いた早田。涙の優勝となった

準優勝の張本は、安定感とパワーを兼ね備えた両ハンドドライブを武器に、準決勝で申裕斌(韓国)との接戦を制した。決勝では惜しくもタイトルに届かなかったが、ラリー戦では一球ごとに成長と自信を感じさせる内容だった。

準決勝では難敵・申裕斌を退けた張本

写真提供:WTT

 

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