カタール・ドーハで開催中の『2023年世界卓球選手権ダーバン大会(個人戦)アジア大陸予選会』。1月10日に男女シングルス・各16グループの決勝、1月11日に17ー24位決定トーナメントが行われた。日本選手の結果は下記のとおり。
〈男子シングルス〉●グループ決勝
[グループ2]吉村真晴 −8、8、−11、9、−9、5、3 馬龍(中国)
[グループ4]張本智和 3、−7、5、−9、5、6 パン・イエウエン(シンガポール)
[グループ7]張禹珍(韓国) 5、7、5、9 及川瑞基
[グループ9]篠塚大登 4、12、5、10 アリ・クハドラウィ(サウジアラビア)
[グループ13]陳建安(チャイニーズタイペイ) −4、8、10、6、−10、6 戸上隼輔
※吉村、張本、篠塚は出場枠獲得
●17ー24位決定戦
及川瑞基 6、ー6、6、10、7 No.アラミヤン(イラン)
馬龍 6、6、6、ー3、ー6、9 戸上隼輔
※及川は出場枠獲得、戸上は25ー32位決定戦へ
〈女子シングルス〉●グループ決勝
[グループ5]早田ひな 7、5、4、3 テニソン(インド)
[グループ6]伊藤美誠 −9、8、8、3、4 Ji.サウェータブット(タイ)
[グループ9]木原美悠 4、8、6、7 劉馨尹(チャイニーズタイペイ)
[グループ12]平野美宇 8、4、−9、4、3 チタレ(インド)
[グループ14]長﨑美柚 キケン 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
※早田、伊藤、木原、平野、長﨑は出場枠獲得
男子シングルスのグループ決勝では、吉村真晴が馬龍(中国)を撃破する金星。日本男子の出場選手中、世界ランキング128位とランキングが最も低かった吉村だが、世界ランキング2位の馬龍を破り、初の世界選手権シングルス出場を自らの手でつかみ取った。ストレート勝ちを収めた篠塚も、初の世界選手権でシングルスの舞台に立つ。そして張本智和はシンガポールのパン・イエウエンにゲームカウント2ー2と食い下がられたものの、4ー2で勝利して4大会連続でのシングルス出場を決めている。
一方、女子シングルスは5人全員がグループ決勝で勝利し、世界選手権で1協会に与えられるシングルスの最大出場枠「5」を獲得した。長﨑が対戦する世界ランキング29位の鄭怡静(チャイニーズタイペイ)が最も手強い相手だったが、棄権のために長﨑の不戦勝となった。
今回のアジア大陸予選で割り当てられた男女シングルスの出場枠は「25」。グループ決勝で敗れた16名の選手は17ー24位決定トーナメントに進み、このラウンドで勝利した8名は出場枠を獲得できる。
17ー24位決定トーナメントに進んだ及川瑞基と戸上隼輔は、及川がイランの左腕No.アラミヤンを粘り強いプレーで破り、4番目の出場枠を獲得。吉村に敗れた馬龍に挑んだ戸上は、ゲームカウント0ー3から2ー3まで挽回し、6ゲーム目も接戦に持ち込んだが、惜しくも2ー4で敗れた。
戸上にはまだ出場枠獲得の道が残されている。明日以降の25ー32位決定トーナメントを勝ち抜き、25位になれば25番目の最後の出場切符を手にできるからだ。
実際には、世界選手権のシングルスは今年3月(2023年第12週)に発表される世界ランキングでの推薦枠「32」がある。世界ランキング4位の張本がこの世界ランキング推薦枠で出場し、張本がアジア大陸予選で獲得した出場枠を戸上が使うことも可能だ。現時点で日本はすでに男女シングルスの5つの出場枠を確定させたと言える。
また、大陸予選で出場枠を獲得したランキング上位選手が、世界ランキング推薦枠を辞退した場合、世界ランキング45位の戸上は繰り上がりで世界ランキング推薦枠を獲得できる可能性が高い。しかし、まだ自らの手で出場枠を手にするチャンスがある。敗戦後も試合が続く厳しいトーナメントだが、最後まで勝ち抜いてほしい。
ツイート