「パリ2024パラリンピック卓球競技」の8日目、クラス11(知的障がい)の女子シングルス準決勝に、日本の2選手が挑んだ。
和田なつき(上写真)は、世界ランキング1位のエイサー(トルコ)との対決。異質速攻型で、アグレッシブな両ハンド攻撃を見せるエイサーに対し、和田は1-2とゲームをリードされ、4ゲーム目も6-9と後がなくなったが、そこから5本連取で逆転。5ゲーム目は序盤にリードを奪うも、エイサーが追い上げたが、ていねいなラリーで振り切った。エイサーの変化サービスとバックの球質の変化に対し、粘り強く対応した和田は、勝利を決めると思わず涙を浮かべた。これで和田の決勝進出、そして銀メダル以上が確定した。
同時に行われた準決勝、古川佳奈美は東京パラリンピック金メダリストであるプロコフェワ(NPA)と対決。鉄壁のカットをほこるベテランに対し、粘り強いカット打ちを見せた古川。2-1とゲームをリードしたが、4ゲーム目の後半からプロコフェワがミスのないプレーで主導権を握る。5ゲーム目も長いラリー戦が続き、古川が随所で打ち抜いたり絶妙なストップで得点を奪う場面もあったが、プロコフェワの安定感が上回って勝利。古川は決勝進出こそならなかったが、東京大会であと一歩のところで逃した銅メダル獲得となった。
和田が挑む女子シングルス・クラス11決勝は、日本時間24時(6日0時)から行われる。
●女子シングルスC11 準決勝
和田なつき 3(9-11, 11-7, 6-11, 11-9, 11-7)2 エイサー(トルコ)
古川佳奈美 2(11-5, 9-11, 12-10, 7-11, 6-11)3 プロコフェワ(NPA)
※NPA=Neutral Paralympic Athletes(中立のパラリンピック選手/プロコフェワはロシアの選手)
変化サービスから粘り強いカット打ちを見せた古川は銅メダル(写真:ITTF)