今年のインターハイ男子学校対で8連覇を達成した愛工大名電。その愛工大名電を率いる今枝一郎監督による新連載「勝者の思考学」が2024年11月号よりスタート。連載のテーマは「勝つための思考」だ。
若い読者の中には、今枝監督の現役時代を知らない方もいると思うが、選手として全中、インターハイ、全日本ジュニア、全日学、そして全日本一般でシングルスタイトルを獲得し、世界選手権にも2度出場。現役引退後は母校の愛工大名電で監督を務め、インターハイ学校対抗で8連覇、高校選抜7連覇を達成。選手、指導者の両方で日本一の称号を手にした。
今枝監督は、選手としての自らをこう語る。「私は何か突出した技術がある選手ではなかったんです。ただ、考えること、賢くなることで勝ってきたと思います」。また、大学2年で全日本を制した際、決勝での最後の1本をかつて弊誌でこう振り返っている。
「バック前にアップサービスを出して、相手が払ってきたボールをバックハンドでストレートへ打った。それまではわざとクロスにしか打たなかったんですね。それを最後にストレートへ打ちました。最後にとっておいたから、これを相手は取れるわけがない。決勝では、頭もクリアで、どこのポイントで何をしたか全部覚えているんです」(1999年9月号『私がチャンピオンになった時』より)
そうして過ごしてきた現役時代、そして指導者として伝える立場になってからの経験を踏まえて、「勝者は何を、どのように考えているか」を解説してもらう。
取材では「え、そんなところまで?」と思うようなエピソードが続々と飛び出した。今枝監督の現役時代は、今のように簡単に対戦相手の映像を見ることも、情報を手に入れることもできなかったが、「前の試合のスコア(点数)で、どんな試合だったか想像できた」(今枝監督)という。その話を聞いた時は「マジすか!?」と口に出してしまったが、いずれ連載でこのエピソードについても触れたいと思う。
と、いうわけで今枝監督による「勝者の思考学」、こうご期待です。
ツイート