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【WTT福岡】快挙は止まらない! 瞳&帆乃香、隼輔&大登も中国ペアに完勝だ!

●女子ダブルス準々決勝
佐藤瞳/橋本帆乃香(ミキハウス) 6、4、−10、4 孫穎莎/王芸迪(中国)
●男子ダブルス準々決勝
戸上隼輔/篠塚大登(井村屋グループ/愛知工業大) 8、6、7 林高遠/林詩棟(中国)

日本勢の快進撃は止まらない!
張本美和&智和の勝利に続き、カットペアの佐藤瞳/橋本帆乃香が世界ランキング1位の孫穎莎と同3位の王芸迪という強打者ペアに3−1で勝利。準決勝進出を決めた!

会場を大いに沸かせた佐藤(右)/橋本ペア

佐藤/橋本は1ゲーム目から積極的に攻撃を仕掛け、試合の主導権を握った。安定したループドライブで粘り、チャンスボールにはパワードライブで攻めてきた孫穎莎/王芸迪。イージーミスは少なかったものの、終始「力攻め」の印象がぬぐえなかった。前後の揺さぶりや回転の緩急が少なく、何本でも佐藤/橋本に拾われてしまう。

佐藤/橋本のカットを攻略できなかった孫穎莎(右)/王芸迪

中国ペアのベンチに入った馬琳監督。試合の展開を変えられず

もちろん、世界トップクラスの中国ペアのパワードライブを確実に返せる佐藤/橋本の鍛錬は、並大抵のものではないだろう。そしてチャンスボールには迷わず反撃を決める。3ゲーム目こそ終盤の競り合いで落としたものの、4ゲーム目は中盤で一気にリードを広げ、中国ペアを押し切った。2019年世界卓球個人戦で3位の佐藤/橋本。女子最強のカットペアの本領を、存分に見せてくれた。

そして時刻は23時を回り、大会初日の最終戦ではパリ五輪・日本男子代表の戸上/篠塚ペアが登場。対戦相手の中国ペアは、林詩棟が強烈な中陣バックドライブを時折放つものの、すでにシングルスで敗れている林高遠が終始低調なプレー。チャンスボールも一発で打ち抜くことができず、戸上/篠塚に反撃を許した。

篠塚(右)のフォアカウンターと、戸上のバックカウンターが冴えた

林高遠(左)/林詩棟のリンリンペア、あまりにあっけない敗戦だった

戸上/篠塚は篠塚のフォアのカウンタードライブが非常に安定しており、相手ペアの返球を戸上がフォアで回り込まず、前陣での正確なバックカウンターで狙い打った。3ゲーム目の10−7でのマッチポイントでも、戸上の電光石火のバックドライブが相手コートを駆け抜け、中国ペアに引導を渡した。試合終了時刻は23時30分。。。

あふれかけていた堰(せき)が決壊するように敗戦が連鎖した中国。会場には苦い表情で試合を見つめる、中国チームのコーチ陣の姿があった。「外国選手には絶対に負けられない」という気迫が感じられない中国。選手たちは心身ともに、相当疲弊している様子がうかがえた。

試合後のミックスゾーンにて。ドイツで髪を切りそこねた戸上くんですが、プレーの切れはバッチリですよ

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