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そこには卓球愛と会社愛があふれていた。手作りの、体温を感じたシチズン時計のホームマッチ

 

会場のシチズン時計卓球場。写真には入り切らなかったが、手前にも社員の立ち見が大勢いた

 

6月21日から25日まで、滋賀県プロシードアリーナHIKONEで開催されるタクシンスポーツ 前期日本卓球リーグ。日本リーグはひとつの会場にチームが集まる「セントラル方式」で行わるが、それとは別に大会前にホームマッチ(ホーム&アウェイ)も行っている。各チームがホーム1試合、アウェイ1試合の合計2試合を行い、その成績が前期リーグに反映される。

 

6月14日、17時15分から始まる男子1部のシチズン時計のホームマッチに足を運び、そこで感じた日本リーグホームマッチの魅了を伝えたい。

コロナ禍の影響で3年ぶりの開催になったシチズン時計でのホームマッチ。迎える相手は愛知工業大。大学生チームでありながら、長くリーグに参戦している強豪チーム。会場はシチズン時計本社内にある卓球場。2016年に新設されて冷暖房完備の立派な卓球場だ。

 

ホームマッチの開催にあたって準備を行ったのはシチズン時計卓球部のOB。それぞれ仕事を持ちながら、ホームマッチの開催のために仕事の合間に集まって知恵を出し合い、設営、運営も行った。今回のプロデューサーに任命されたのはOBの田中満雄。現役時代はシェークハンドながら、強靭なフットワークで「オールフォア」を貫いたいぶし銀のプレーヤーだ。

ホームマッチ開催には卓球部OBを中心に準備しました。私も含めて皆仕事をしている中で、ミーティングのために仕事を少し抜けさせていただくなど、会社の理解があってこそできることで、とても感謝しています。こうしてホームマッチ開催のための時間を職場からいただいていることで、もっと仕事を頑張ろうという思いになります。自分が選手時代には気づかなかった、(ホームマッチの)環境を作る大切さがわかり、新しい気持ちで取り組むことができました。監督の御内も手伝ってくれました。

 ホームマッチとして、相手チームの愛知工業大学さんを迎い入れさせていただき、観にいただくシチズン時計の社員、地元西東京市の方や遠くから観戦に来ていただける方たちに楽しんでいただき、来てよかったと思えるような試合にしようとOBの皆で話して進めました。前日から会場の準備をして、試合当日は午後からの予定でしたが、結局午前中から始めることになって、試合後の撤去は23時くらいになりますかね。

 ぼくらは設営も運営もプロではないので不備もあったと思いますが、自分たちができる中で、力を合わせて良い環境を作るという信念を持ってやらせてもらいました。

 シチズン時計は現役を引退してからは仕事が中心になるので、卓球との関わりは少なくなりますが、ホームマッチを始めとして日本リーグなど大会時に手伝いや応援ができることは、やっぱりうれしいですね」(田中)

 

プロデューサーとして奮闘した田中(手前)と並木

 

会場には田中以外にも懐かしい顔が集まっていた。受付には牛谷有一、並木佑介、河原祐二がいて、会場外の案内には久保田隆三が立ち、音響は谷口祐二が務めた。川田貴之と森田侑樹も会場内の準備を行っていた。往年の名プレーヤーたちがこのホームマッチのために力を合わせていた。

 

牛谷(手前)と森田

 

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