<卓球王国2024年2月号より>
「メイプル」「リンバ」など、使用する木材にこだわりながら独自にラケットを開発し、2021年の発売開始以降、徐々に存在感を増しているラリーエース。
そんなラリーエースが扱うラケットの中で、スピンとスピードのバランスに優れているのが『ゼブラ』シリーズだ。
5枚合板モデル、インナーモデルもあるが、今回紹介するのは『ゼブラアウター』。『ゼブラ』シリーズに使用されている木材は、シマウマのような模様が特徴の「ゼブラウッド」。密度が高く硬質で高反発、その木目の美しさとも相まって、家具などにも使用されることが多い木材でもある。
そのゼブラウッドを上板に使用し、アウターにスピード性能としなやかさが特徴のカーボンを組み込むことで、高い攻撃力を実現した。
「『ゼブラ』シリーズはゼブラウッドの柾目(まさめ)部分を集積し、安定した打球ができるように設計しました。木目も美しく、綺麗なラケットと評価していただくことが多いです。高反発のため、厚めのラバーを貼って球持ちを向上させるとコントロールがしやすくなると思います」。そう語るのはラリーエース開発担当の中野和茂さん。幅広い層から高い評価を得ているという。
実際に試打をしてみたところ、テンションラバーとの相性も良いのだが、個人的には粘着性ラバーとの組み合わせがしっくりきた。ラケット自体の弾みが良いため、弾みよりも回転を重視した粘着性ラバーを貼ることで、回転とスピードのバランスがとれた性能になりそうだ。
また、弾みが強く、球離れが早いラケットではあるものの、重心が先端に寄っているのでスイング時にヘッドが回りやすい。そのため、回転量のあるドライブも打ちやすく、攻撃力を重視する選手にもオススメだ。
来春には、植物由来でしなやかさと強さが特徴の特殊素材「セルロースナノファイバー」を組み込んだ新たな『ゼブラ』が発売予定となっている。
木材にこだわり、木材の良さを最大限に引き出すラケット作りを行うラリーエース。そんなラリーエースが生み出した、美しさと攻撃力を兼ね備えた一本をぜひ試してみてほしい。
●攻撃用ラケット ●¥19,800(税込)
●木材5枚+カーボン2枚 ●板厚:5.6㎜
●平均重力:90g± ●グリップ:FL
●センターフィールド㈱
https://www.center-field.co.jp/
※製品に関するお問い合わせはHPの専用フォームへ
photo >> Yoshinori Eto
text >>Masataka Nakano
ツイート