卓球王国 2022年6月21日 発売 vol.303
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今野の眼

なぜ吉村真晴は蘇ったのか。「自分は何をしたいのか、自問自答した」 

 

前陣での一撃と、中陣での粘りとカウンター攻撃。「マッハ吉村」から「多彩な吉村」にプレースタイルを変えている

 

戸上の思いや他の選手の思いを
背負って大会に行きます。
自分が背負うべきものはある
と感じています

 

五輪団体のメダリスト、世界選手権の混合ダブルス金メダリストの吉村だが、意外にもビッグゲームでのシングルス出場は初めてのことだ。期待と不安、どのような心境なのだろう。
「メチャクチャ不安なんですよ(笑)。団体戦とかダブルスの試合の臨み方は経験しているし、確立しているけど、『あれ?シングルスの代表権を取ったけど、どうやって調整するんだろ』みたいな(笑)」

まるで初めて大きな大会に臨む新人選手のような初々しさだ。
「めちゃくちゃ初々しい。ビッグゲームのシングルス代表権を獲得できるとは思っていなかったけど、今までの調整と変わらないですかね。今回も試合(選考会決勝)終わって、戸上から『頑張ってください』と言われ、あいつも死ぬほど今大会に賭けていたと思うし、彼の思いや他の選手の思いを背負って大会に行きます。自分が背負うべきものはあると感じています。しっかりと自分がやるべきことをやって、メダルを獲りたいですね。
久しぶりにレベルの高いところで試合ができるのもうれしいし、自分の実力がアジアでどこまで通用するか。そこで結果を出せば世界での自分の立ち位置もわかってくると思います。初のシングルス出場でビッグゲームでの自分の強さをしっかりアピールしたい。
これをターニングポイントと言えるようにこれからまだまだ頑張りたいですね。気持ちは燃えてきています。
選考会の試合後に『久しぶりに日の丸を背負う気持ちはどうですか?』とか聞かれて、『うわ、おれ、久しぶりに胸に日の丸つけるのか』と興奮しました。一時はずっと代表で出てて、日の丸のありがたみが薄れていたけど、今回は興奮しています。楽しみです!」

昨年10月のケガを乗り越え、さらに休養期間に「プロ卓球選手・吉村真晴」を取り戻した。
過去に「月刊卓球王国」の誌面では、「卓球界の異端児」「卓球界の旗振り男」と、その個性に注目することが多かったが、実力で勝ち取ったアジア競技大会のシングルス代表権。
吉村真晴は水谷隼のいない日本の男子を牽引するプレーヤーとして戻ってきた。

 

●よしむら・まはる
1993年8月3日生まれ、茨城県出身。野田学園高3年、2011年度(2012年1月)の全日本選手権で決勝で水谷隼に勝ち、シングルス優勝。2015年世界選手権で石川佳純と組み、混合ダブルス銀メダル、2016年リオ五輪で団体銀メダル、2017年世界選手権の混合ダブルスでは優勝し、金メダルを獲得。Tリーグでは「琉球アスティーダ」でプレーし、所属は愛知ダイハツ

<写真提供:卓球レポート>

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