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「変えて」強くなる 岸川聖也

世界ランク一桁の選手に

勝ったことが自信になり、

自分も勝てるんだと気づいた

 

北京五輪のアジア予選も忘れられないけれど、五輪でメダルを獲れなかったのは大きく心に残っている。それで何かが変わったわけではないけれど、あそこで負けたことで、悔しい思いをしたことで、次の五輪も目指そうと思った。五輪は4年後まで来ない。全日本選手権で負けたら、来年頑張ろうと思えるけど、五輪で負けた時は4年後を考えるのは難しかった。ロンドン五輪では、北京五輪のような悔しい気持ちを持ちたくないと思う。

 

北京五輪の翌年、09年はアジア選手権やプロツアーで、馬龍、ボル、陳杞を破った。1カ月の間に世界ランキング一桁の選手に立て続けに勝ったので自信になった。自分が実力があるとは思わないけど、自分でも良い試合ができれば、一桁の選手に勝てるというのがわかったので、そこで意識は変わったかもしれない。今までは水谷が勝ったり、松平健太が勝ったり、とチームメイトがわからせてくれたけど、それを自分自身で気づくことができたので、それは大きかった。

 

ぼくは日々の練習を変えるということはあまりない。それよりも戦術訓練を重視し、試合で戦術を変えていくことはよくある。試合で競って負けたりして、そこでなぜ負けたんだろうと分析し、敗因がわかったら、そこを戦術として変えていく。

 

岸川聖也[世界選手権男子複銅メダリスト]

09年世界選手権横浜大会男子複、11年世界選手権ロッテルダム大会混合複銅メダリスト。12年ロンドン五輪代表に内定。世界ランキング28位(11年7月現在)。スヴェンソン所属(当時)

 

 

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