卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
トピックス

東京五輪世界シングルス予選 最後の切符はスカチコフとサウェータブットが獲得

 カタール・ドーハで開催された東京五輪世界シングルス予選は昨日全日程が終了。この予選で与えられる男女残り1枠の出場権をかけた第2ステージ決勝までが行われ、男子はスカチコフ(ロシア)、女子はSu.サウェータブット(タイ)が東京五輪シングルスの出場権を獲得した。

 

【男子第2ステージ】

●準決勝

ピッチフォード(イギリス) 10、-8、9、-5、-7、9、12 ギオニス(ギリシャ)

スカチコフ(ロシア) 9、9、4、9 ランビエ(ベルギー)

●決勝

スカチコフ 7、-7、8、12、7 ピッチフォード

→スカチコフが出場権獲得

 

 男子最後の1枠をかけた戦いを制したのはスカチコフ。決勝で今予選トップシードのピッチフォードを下して出場権を手にした。スカチコフはロンドン五輪団体戦で五輪初出場を果たしたが、リオ五輪ではシングルス、団体戦ともに出場を逃しており、33歳にして初のシングルス出場をつかんだ。

 ピッチフォードは第1、第2ステージともに出場権を獲得できず。準決勝ではギオニスにゲームカウントを2-3とリードを許し、最終ゲームもジュースまでもつれた末に勝利して決勝に進出。しかし、スカチコフのパフォーマンスの前に屈した。

2大会ぶりの五輪を決めたスカチコフ。シングルスは初出場(写真提供:ITTF)

 

【女子第2ステージ】

●決勝

Su.サウェータブット(タイ) 11、-5、9、9、8 シャオ・マリア(スペイン)

→Su.サウェータブットが出場権獲得

 

 女子はSu.サウェータブットがリオ五輪に続き、2度目の五輪出場。決勝の相手は過去5度の対戦で4勝1敗と相性の良いシャオ・マリア。点数では競り合いながらも4-1で勝利を収め、東京行きのチケットを手中に収めた。

リオ五輪に続き五輪の舞台に立つSu.サウェータブット(写真提供:ITTF)

 世界シングルス予選を終え、残る東京五輪大陸予選は今日から行われるアジア予選(カタール・ドーハ/男女シングルス・混合ダブルス)、4月に行われるラテンアメリカ予選(アルゼンチン・ロサリオ/男女シングルス・混合ダブルス)、ヨーロッパ予選(ポルトガル・オディベラス/男女シングルス)の3つ。現時点で東京五輪シングルスの出場権を獲得できていない主な選手は下記のようになっている。

 

●男子

ピッチフォード(イギリス)、アルナ(ナイジェリア)、ガルドス(オーストリア)、サムソノフ(ベラルーシ)、アチャンタ(インド)、グナナセカラン(インド)、Da.ハベソーン(オーストリア)、ゲラシメンコ(カザフスタン)、ギオニス(ギリシャ)

●女子

ペソツカ(ウクライナ)、チャン・モー(カナダ)、マテロバ(チェコ)、バラゾバ(スロバキア)、リー・ジエ(オランダ)、シャオ・ジエニ(ポルトガル)、ノスコワ(ロシア)、バトラ(インド)

 

 リオ五輪ベスト8のアルナはすでにアフリカ予選を終えており(途中棄権)、世界予選でも出場権を獲得できず。世界ランキングによる推薦での出場にかけるしかない状況だ。ピッチフォードはシングルス出場権を獲得していない選手の中では世界ランキング最上位。もしヨーロッパ予選で出場権を獲得できなくても、世界ランキングによる推薦で出場権が与えられる可能性が高い。

 史上最多タイの7度目の五輪出場を狙うサムソノフは世界シングルス予選を棄権し、ヨーロッパ予選にかける。東京五輪出場となれば5度目の五輪となるギオニス、4度目の五輪となるガルドスといったベテラン勢もヨーロッパ予選での戦いぶりに注目だ。

鉄人・サムソノフはまだ出場権を手にしていないが、ヨーロッパ予選の結果はいかに(写真は2019年世界選手権)

関連する記事