71年名古屋での世界選手権男子シングルスで3位に入った郗恩庭(中国)は表ソフトで、七色のサービスと言われた変化サービスと、バックプッシュ、そしてフォアのドライブが得意だった。大会後に裏ソフトに転向し、2年後のサラエボ大会では、変化サービスはより切れ味を増し、ドライブの回転量も上がり、世界チャンピオンになった。郗恩庭の場合は、用具変更によってプレーが変わったというよりも、元々裏ソフトという用具のほうが本人の特徴が発揮されるものだった。
強烈なドライブとフットワークで一世を風靡した郭躍華(中国)は、ジュニア時代に表ソフトのペン速攻選手だった。ところが、その後、裏ソフトに転向し、ドライブ主戦型として81、83年の世界チャンピオンとなっている。
郗恩庭と郭躍華の二人は、スピード重視の表ソフトから、パワー、回転重視の裏ソフトに転向することで成功した選手だ。
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