11月3〜10日にかけて、ドイツ・フランクフルトで開催中のWTTチャンピオンズ フランクフルト。7日、男女シングルス2回戦の全試合が終了し、男女でベスト8が出そろった。
日本選手では、6日に行われた女子シングルス2回戦で張本美和(木下グループ)が平野美宇(木下グループ)との同士打ちに3-1で勝利。互角のラリーが続き、張本がゲームカウント2-1とリードして迎えた4ゲーム目は、8-10のビハインドから冷静なプレーを見せて逆転。13-11で勝利を収め、準々決勝進出1番乗りを決めた。
同じく6日には大藤沙月(ミキハウス)が左腕のパヴァデ(フランス)と対戦し、3-0で快勝。張本とともにベスト8入りを果たした。
7日に行われた2回戦には伊藤美誠(スターツ)、松島輝空(木下グループ)が登場。伊藤は銭天一(中国)と対戦し、ストレートで敗戦。3ゲーム目には4-8から猛攻を浴びせて逆転し、10-8とゲームポイントを奪ったが、あと1点が遠かった。
一方松島はヨルジッチ(スロベニア)との壮絶なラリー戦を制して8強入り。松島は、ヨルジッチのフォアサイドを積極的に突いてゲームを先制。2ゲーム目はヨルジッチのレシーブに先手を奪われ、序盤でリードを許して落とすも、3ゲーム目は豪快なフォアドライブが随所で鮮やかに決まり、2-1とゲームをリード。
4ゲーム目は、一進一退の激しい攻防が続いたが、8-9で壮絶なラリー戦を制して9-9に追いつくと、威力満点のチキータレシーブを2本決めて、見事勝利を収めた。
なお、8日(本日)行われる日本選手の準々決勝の対戦は下記のとおり
●男女シングルス準々決勝(※すべて日本時間)
22:40〜 松島輝空 vs. 林詩棟(中国)
23:20〜 張本美和 vs. 何卓佳(中国)
26:30〜 大藤沙月 vs. 陳幸同(中国)
また、海外選手では、男子第1シードの王楚欽(中国)が2回戦でシェルベリ(スウェーデン)にストレートで敗れた。
シェルベリのすばらしいプレーに感服する一方で、王楚欽のコンディションも気がかりだ。王楚欽は昨年行われたアジア競技大会で4冠、今年5月のサウジスマッシュでも3冠に輝くなど、中国の次世代エースとしてパリ五輪のシングルスでも金メダル有力と期待されていた。
しかし、パリ五輪の男子シングルスで敗れて以来、10月のチャイナスマッシュでは2回戦敗退、アジア選手権では男子団体の準々決勝でイランの若手に敗れ、今回も2回戦敗退と早いラウンドで敗退するケースが目立つ。中国のSNS・微博(ウェイボー)では「指導者陣営はもっと選手のメンタルを気にかけるべきだ」「彼は疲れすぎている」など、心配の声が多くあがっている。
写真提供:WTT
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