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卓球の日に「パーキンソン病患者卓球愛好者とオリンピアンの集い」が開催

ITTF卓球の日」である4月23日に、「パーキンソン病患者卓球愛好者とオリンピアンの集い」が、東京・バタフライ卓球道場にて開催された。

手の震えや歩行困難など、体の動きに障害が現れる難病である「パーキンソン病」に対しては、薬物療法とともに運動療法が有効と言われている。その中で、それぞれの人の体力や重症度に応じて楽しめる卓球は有効と注目されている。「国際ピンポン・パーキンソン(PPPinternatonal)」が2022年にクロアチアでピンポン・パーキンソン世界選手権大会を開催し、日本選手が4名参加し、入賞を果たした。

日本では以前からパーキンソン病患者が卓球に取り組む動きがあったが、昨春「日本ピンポン・パーキンソン」がNPO法人としてスタートし、全国大会を開催するなど積極的な活動を行っている。今回の集いは日本卓球協会側からの発案で協会が主催、そして日本PPPと(株)タマス(バタフライ)が協力という形で開催された。

集いにはシドニー五輪出場・小西杏さんが招待されたとともに、娘の紅偉選手、前原正浩ITTF執行副会長(上写真右)、日本黄金期のレジェンド選手の集まりであるテーブルテニスフェロークラブの木村興治氏らも特別協力として来場。そしてパーキンソン病患者卓球愛好家 約20名が参加し、小西さんや往年の名選手たちから直接指導を受けた。また後半ではダブルス大会も行われ、笑顔があふれる集いとなった。

自身の卓球スクールでの指導のかたわら、一昨年から養護施設や病院で、リハビリとして卓球を教える活動を続けている小西さん。「自分のクラブではガチの指導ですが、正直、リハビリでの指導のほうが私に向いていると思っています(笑)。メチャメチャ楽しいです。病院のリハビリでもパーキンソン病患者さんと卓球をしていた経緯もあって、今回お招きいただきましたが、本当に楽しかった。相手をする時、私が元気にしていることを心がけていますが、私も元気をもらっています」(小西さん)

日本PPPでは、パーキンソン病の運動療法としての卓球の普及、また世界大会の日本誘致も目指して活動を続けるという。この集いについては、卓球王国2023年7月号(5月22日発売)でも紹介予定です。

主催:公益財団法人日本卓球協会
協力:株式会社タマス、NPO法人 日本ピンポン・パーキンソン
招待選手:小西杏、小西紅偉
特別協力者:前原正浩、テーブルテニスフェロークラブ(木村興治、三木圭一、古市智子、森澤幸子、内田美恵子、織部幸治

★「NPO法人 日本ピンポン・パーキンソン」ウェブサイト

参加者の皆さん(写真提供:日本卓球協会)

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