昨日、18日の引退会見で、メディアへの対応を「神対応」を絶賛された石川佳純さん。冒頭の挨拶から始まり、記者からの質問への返答もスラスラとよどみなく、時折涙を浮かべながらも、素晴らしい言葉を紡(つむ)ぎながら答えていた姿が印象的だった。
全編YouTubeでも見ることはできるが、その中からいくつかの素晴らしい言葉を抜粋してみた。
●ー後輩たちが下から追いかけてくる中で、諦めずにやってきた理由とは?
「自分自身に向き合うことを意識していました。現役生活が長くなればなるほど苦しい時間も増えてくることも多くなる、自分と向き合う、そこから逃げないポリシーを持って最後までやれた。18歳からプロとしてやってきてたくさんの方に応援していただいて、その中で常に100%を出すのは自分の最低限の責任だと思ってやってきました」
●ー来年のパリ五輪、後輩たちにはどんな思いを伝えますか?
「精神的にも肉体的にもすごくハード、そこで勝ちきった選手だけが勝てるのがオリンピックの舞台で、そのオリンピックでも厳しい戦いが待っています。今しかできない素晴らしい時間なので後悔のないように思う存分、戦ってほしいです」
●ーアスリートとして、人として心がけていることは何でしょう?
「こんな選手になりたいという人はたくさんいました。自分が日本代表としてプレーさせてもらうようになって、成績はもちろんですが、それ以外の場面でもこういう選手になりたいと思ってもらえるような自分でいたかった。そういう気持ちが自分自身を成長させてきたと思います」
●ー苦しい時期、そこから一歩踏み出す力とは何だったのか?
「頑張って努力をした結果、良い成績が出るという言葉がありますが、私自身は、そう思えないこともありました。頑張っても成績が出せないことがあって、そこからがスタートなのかなと思った時期もあります。続けることの大切さ、どんなに失敗しても何回もチャレンジする、それが大切なところかなと思いながら活動してきました」
●ー人生のほとんどをともにした卓球の存在は何でしょうか?
「卓球に出合って成長させていただいた、卓球に育てられた、卓球に夢中になった23年間だった」
●ー石川さんは中国語がとても得意なので、中国語で質問しますので中国語で答えてください。今回のウエーボーでたくさんの言葉が寄せられましたが、どういう感想を持ちましたか。
「(中国語)頑張ります(笑)。たくさんのメッセージを頂きびっくりしました。すごくありがたかった。中国に行くと現地のファンの人が応援してくださり、まるでホームのように気持ちよく試合をさせていただいたので、ウェーボーに感謝の言葉を載せました」(中国語で答え、自身で翻訳してコメント)
●ー子どもたちへのメッセージ、そして大切にしてきた言葉はありますか?
「ひとつは自分の目標を見つけてほしい。もうひとつは、才能はひとつに限らない。先生に言われてすぐにできる子も素晴らしいし、それをできるまでやるというのも才能なので、やってみて向いてないと思ったとしても、自分が好きな限りはできるだけ続けてほしいし、チャレンジしてほしい。自分自身が大切にしてきたことは、目の前のことにひとつずつ真剣に誠実に向き合うこと。目の前のことを全力でやっていくことで、良い結果や良いきっかけにつながっていくと思います」
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