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大会報道

日本リーグビッグトーナメント最終日。男子は平野友樹、女子は佐藤瞳が優勝を飾る

 日本リーグビッグトーナメント最終日は、男女シングルスの準々決勝からスタートし、男子シングルスは平野友樹(協和キリン)、女子シングルスは招待選手の佐藤瞳(ミキハウス)がそれぞれ優勝を飾った。

 平野は初戦となった決勝トーナメント1回戦で、昨年11月の日本リーグ後期熊本大会で負けている船本(日野自動車キングフィッシャーズ)と対戦。「前回負けた試合と同じ会場、しかも偶然にも同じコートでの対戦になったので、船本戦が一番緊張しました(平野)」と出足こそ少し硬さが見られたが、ストレートでリベンジを果たすと準決勝まで一気に勝ち進んだ。

 準決勝ではチームメートの硴塚(協和キリン)にフルゲームと苦戦したが、決勝ではパワフルなプレーで勢いに乗っていた酒井(シチズン時計)に対して、早いチキータと遅いチキータを混ぜてリズムを崩して強打を封じるなど戦術が光り、初優勝を遂げた。

 「コロナ禍のためチームとして1月の全日本選手権を棄権したので久しぶりの試合でしたが、練習をしっかりやってこれたので力を出すことができました。バックハンドを見直して、バックハンドでストレート攻撃ができるように練習してきましたが、今大会でそれを出すことができました。

 個人戦ではありますが、チームとして誰かが必ず優勝するという強い意識で臨んでいて、それが実現できてうれしいです」と優勝後に話した。

初優勝の平野友樹

 

 2位の酒井はダブルスが好調で、シングルスに入っても勢いは止まらなかった。チキータで先手を取り、うなるような両ハンドドライブを決めて勝ち上がったが、平野にリズムを崩された。

 3位には抜群のサービスのうまさとラリー戦が強い藤村(日鉄物流ブレイザーズ)と、地元熊本出身の硴塚が入った。

2位の酒井明日翔

3位の硴塚将人

3位の藤村友也

 

 女子シングルスは、日本リーグに加盟するチームのほかに招待選手として石川佳純(全農)と佐藤瞳(ミキハウス)がエントリー。スーパーシードで準々決勝からの出場だったが、石川が背中の痛みのため棄権。佐藤は予定通り出場した。

 その佐藤は準決勝、準々決勝、決勝と格の違いを見せる戦いで日本リーガーをシャットアウト。3試合で落としたゲームは1つだけという圧巻の優勝だった。

 「私はワールドツアーなど国際大会を基準にして試合に出ていましたが、コロナ禍で国際大会がなくなっていたので試合に出ることがほとんどない状況が続いています。そんな中で今大会に出場させていただいたことに感謝します。

 1月の全日本選手権後にプレースタイルを見直して、攻撃をより多くしたプレーに取り組んでいます。今大会では練習してきたことを試すことができ、自分がどれだけできるのかというのを実戦で試すことができました」と優勝後の佐藤。レシーブから積極的にフォアドライブするなど、練習の成果が表れていた。

優勝の佐藤瞳

 

 前日にダブルスで優勝した宋恵佳(中国電力)は、準々決勝で山本(十六銀行)にゲームオール12-10、準決勝で永尾(サンリツ)にゲームオール11-9と競り合いをものにして決勝に進んだが、佐藤のカットと攻撃を混ぜたプレーに対応できずに完敗。しかし、大会を通じて素晴らしいプレーを見せ、存在感を示した。

 3位には威力のある両ハンドドライブを武器にした永尾と、フォア裏、バック表の異質攻撃型のサウスポー、出雲(エクセディ)が入った。

2位の宋恵佳

3位の出雲美空

3位の永尾尭子

 

記録は日本リーグ実業団連盟サイトから

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