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パラID全日本、原一と山口美也、男女ともカットマンが優勝

 121718日に神奈川県立スポーツセンターで「パラID全日本卓球選手権大会2022」が開催。日本知的障がい者卓球連盟が主催する全国大会として、従来は「パラIDジャパン・チャンピオンシップ大会」「パラIDジャパン・年代別オープン大会」「パラIDジャパン・チャンピオンズリーグ大会」があった。今年度からチャンピオンズリーグの代わりになる大会として「全日本」の名称で、第1回大会として開催されたのが今大会だ。なお、肢体不自由者の全日本である「全日本パラ卓球選手権(肢体の部)」は11月に別途開催されている。

 今大会男子は、昨年のチャンピオンズリーグ準優勝でカットマンの原一(はら・はじめ)が優勝。ベスト8決定戦では加藤耕也、決勝では浅野俊と、東京パラリンピック代表選手に競り勝っての優勝となった。

 「優勝できて嬉しいのが半分ですが、加藤さんとの試合から接戦が多くて負けたような気分もあり、優勝の実感がありません。6月にコロナに感染して卓球ができない時期があった。その影響で、試合では緊張して固くなりました。でも新しいサービスを覚え、まだ未完の状態でしたが、舞鶴コーチから『使ってごらん』とアドバイスを受けて、試合で使えたのが良かった。コーチは自分の個性を見てアドバイスをしてくれます。今後の目標は、パリパラリンピックに出場して金メダルを狙うこと。また、健常者の大会にも参加しており、去年は全日本社会人や東京選手権に出場、来年3月の東京選手権もダブルスで通過しました。健常者大会で予選を通って勝つことも目標です」(原)

 また女子もカットマンの実力者である山口美也(やまぐち・みや)が優勝。決勝では東京パラ代表の古川佳奈美とのゲームオールの接戦をものにしての優勝となった。20歳の若手ホープで、今後は国際大会での活躍も期待される。

 「古川さんには今まで勝ったことがなかったのですが、フルゲームになって逆転勝ちできて、ビックリしています。カットで粘ってからの攻撃が良かったと思います。今年は成績が残せて、調子は良いかな?(笑) 今後は国際大会にも挑戦して、自分の力を試したいです。パリパラリンピックを目指したいですね」(山口)

 上位の結果は以下のとおり。

男子決勝トーナメント・順位決定戦上位16名のみ記載
①原 一(昭和電工ガスプロダクツ(株))
②浅野 俊(PIA
③竹守 彪(TOMAX
④吉田 友也(滋賀県障がい者卓球連盟)
⑤山本 駿太(フォレストTTC
⑥谷地田 想(ハチ公卓球)
⑦久保 貴裕(陵雲卓球クラブ)
⑧緒方 碩(大槻卓球場)
⑨加藤 耕也(あいおいニッセイ同和損害保険()
⑩地白 光佑(松生TTC
⑪福井 昂孔(滋賀県障がい者卓球連盟)
⑫藤原 立(田阪卓研)
⑬島根 大貴(TOMAX
⑭森 優斗(絆サンセリテ)
⑮桑田 拓弥(呉夢TTC
⑯伊藤 翼(スペシャルオリンピックス日本・東京)

男子フレンドリートーナメント上位8名のみ記載(58位決定戦なし)
①堀内 信雄(東戸塚CC
②吉岡 駿佑(福岡大野城卓球アカデミー)
③樅山 駿(スペシャルオリンピックス日本・東京)
④田村 歩夢(若草ジュニア)
⑤中村 鷹遥(スペシャルオリンピックス日本・東京)⑤辻 瑠晴(GSTP)⑤大塚 祐輔(TTS OHANA)⑤高橋 雄大(ITS三鷹)

左から3位:竹守(TOMAX)、優勝:原((株)昭和電工ガスプロダクツ)、準優勝:浅野(PIA)

女子決勝トーナメント・順位決定戦(916位決定戦はなし)
①山口 美也(滋賀県障がい者卓球連盟)
②古川 佳奈美(えん・コミュニケションズ)
③和田 なつき(エレファントTTC卓球場)
④川﨑 歩実(日立SC株式会社)
⑤櫨山 七菜子(青葉クラブ)
⑥太田 歩美(三菱重工)
⑦山本 美貴子(ALL STAR
⑧岩浅 琴音(新大クラブ)
⑨海老澤 京子(あいおいニッセイ同和損害保険())⑨伊藤 槙紀(CTCひなり株式会社)⑨藤木 希望(白猫卓球瓶)⑨清水 楓夏(GSTP)⑨今井 紋加(田阪卓研)⑨松井 真由(フォレスト福岡)⑨美遠 さゆり(とらい夢)⑨森島 心直(M.J.C)

女子フレンドリートーナメント上位8名のみ記載(58位決定戦なし)
①津田 彩花(TIT
②戸塚 詩織(()トラストシステム)
③長瀬 みさと(太田REO卓球)
④鵜飼 未羽(滋賀県障がい者卓球連盟)
⑤小山 紘奈(三好STクラブ)⑤小野関 光(スペシャルオリンピックス日本・東京)⑤上川 亜美(GSTP)⑤佐藤 姫璃(個人)

左から3位:和田、優勝:山口、準優勝:古川

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