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インタビュー

【あなたの町の卓球ショップ vol.8】「卓球の知識は大手卓球専門店に負けていません」神奈川県厚木市・球スポーツ

卓球用品をネットショップで購入する人が増えている現代だが、町の卓球ショップにもたくさんの魅力がつまっている。そんな卓球ショップとその店員さんを紹介するWEB限定企画「あなたの町の卓球ショップ」。

第8回となる今回は、神奈川県厚木市に店を構える『球スポーツ』。1974年創業、来年で50周年を迎える老舗の卓球ショップだ。

●もともとは総合スポーツ店としての開業

「卓球のお客さんが多かったから卓球専門店になりました」

球スポーツの店主を務める高橋健次さんは高校を卒業後、平塚市の総合スポーツ店である山口スポーツに就職。7年ほど働いたのちに独立し、球スポーツを開業した。藤沢市出身の高橋さんだが、独立時は他の人のアドバイスもあり、当時活気があった厚木に店を構えることを決めたという。最初は寿町に店を構えたが、40年ほど前に現在の場所に店を移転。長い間高橋さん夫婦2人で店を切り盛りしていたが、8年前に高橋さんの娘婿である永井智士さんが跡取りとして加わり、現在では3人体制で営業を行っている。

店主の高橋さん。卓球経験は高校の一学期の間のみだと言うが、長年の経験で培った知識量は計り知れない

学生時代はラグビーやサッカーなどを行っていたという跡取りの永井さん。今では卓球の奥深さにハマっている

今となっては神奈川県で屈指の卓球ショップとなった球スポーツだが、創業当初は春夏秋冬のスポーツ用品を取り扱う総合スポーツ店として営業。しかし、卓球用品を求めるお客さんが増えてきたこともあり、卓球用品を中心に扱うようになった。

「元々は総合スポーツ店でした。ゴルフや野球、夏には海用品、冬にはスキー用品など様々なスポーツ用品を扱っていました。それが、40年前くらいから卓球用品を求めるお客さんが増えたので卓球用品を中心に扱うようになりました。最初から卓球ショップをやろうというつもりはなく、野球用品を求めるお客さんが多かったら野球専門店になっていたと思います。バドミントン用品も扱っていますが、それは私がガット貼りの技術の評判が良かったから。バドミントン専門店が減少し、ガットが貼れなくて困っている人がいる。その人たちのために、バドミントン用品も置いています」(高橋さん)

店舗の一部にはバドミントン商品が置いてある

 

●球スポーツの一番の武器は「仕事の丁寧さ」

球スポーツの一番の武器は仕事の丁寧さ。ラバー貼りはもちろん、ラケットに関するメンテナンスや用具のアドバイスなど、お客さんに満足してもらえるような接客を心がけているという。

「ラバー張りはもちろん、ラケットの調子が悪かったりする時にお客さんの相談にのって、満足してもらえるように心掛けています。仕事が丁寧ということはよく言われますね。

また、うちは用具を押し付けて売るようなことはしません。卓球をやっていたショップ店員さんはこだわりが強い分、自分が良いと思ったものを押し付けて売ってしまうことがあるかもしれない。うちでは『このあたりがおすすめ』という風にいくつか選択肢を出すようにします。うちは学生のお客さんも多いので、相手のお財布事情も考慮しながら接客をしています」(高橋さん)

 

また、球スポーツはラバーの種類も豊富で、大手卓球ショップにも引けを取らない品揃えの良さも大きな特徴。「お客さんからの要望があったラバーは仕入れるようにしています」と、Dr.ノイバウアーやコニヨールなど、卓球ショップでも中々お目にかかれないメーカーのラバーが陳列されている。「欲しいラバーがネットショップでしか手に入らない」という悩みも球スポーツなら解決してくれそうだ。

用具マニアも大興奮のマニアックラバーたちがラインナップしている

さらに、球スポーツの2階には完全予約制の卓球場があり、家族連れや個人レッスン、マシン練習などで利用することが可能。1台のみの完全個室なので、周りの目を気にせずに集中して練習に取り組むことができる。

2階の卓球場は1時間1000円で利用可能。マシンも設置してあるため、1人での練習もできる

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