愛知・スカイホール豊田で開催されていた第50回全国高校選抜卓球大会は全日程が終了。女子は決勝でリベルテとの大阪対決を制した四天王寺が8連覇を達成した。
【女子準決勝】
〈四天王寺（大阪） 3-1 遊学館（石川）〉
伊藤七 -10、-9、-5 牧野○
○伊藤詩 1、6、6 大塚
○藤田／伊藤詩 -16、4、5、6 牧野／竹内
○原 8、2、5 竹内
3位：遊学館
エースの牧野が四天王寺に一矢報いる
〈リベルテ（大阪） 3-0 愛み大瑞穂（愛知）〉
○上澤 -8、4、10、7 今枝
○由本 8、7、6 稲垣幸
○篠原／上澤 6、-10、6、8 今枝／遊佐
3位：愛み大瑞穂
決勝進出を逃すも、ハツラツとした戦いぶりで地元で表彰台へ
【女子決勝】
〈四天王寺 3-2 リベルテ〉
○兼吉 6、7、7 司
藤田 -12、8、-9、1、-8 由本○
○藤田／伊藤詩 -5、11、-4、6、2 篠原／上澤
伊藤七 -7、11、-5、-7 上澤○
○原 8、9、10 篠原
新チームになってからの大阪府内、近畿大会での対戦ではリベルテが3連勝。その中で四天王寺は準決勝でベンチを温めたカットの兼吉を1番に起用すると、見事に司に完勝して先制点をもたらす。2番の最終ゲーム序盤でリードを許しながらも由本が逆転勝利でリベルテが奪い返し、1-1でダブルスに突入した。
起用に応えて先制点をもたらした兼吉
2番では大型左腕の由本が藤田に打ち勝つ
ダブルスは奇数ゲームをリベルテペア、偶数ゲームを四天王寺ペアが奪い、勝負は最終ゲームへ。中盤まではややミスの目立った伊藤詩が立ち直り、四天王寺ペアが序盤でリードしてチェンジエンド、そのまま一気に押し切って四天王寺が優勝に王手をかける。
最後に踏ん張った四天王寺ペア
リベルテペアは最終ゲーム序盤で引き離されて万事休す
同時進行でスタートした4・5番では四天王寺の5番・原が気合全開のプレー。4番・伊藤七が劣勢の中、全日本ジュニア3位の篠原を相手にラリー戦を次々に制し、ストレートで押し切って優勝を決めた。なかなか体調の優れない時期もあったという原だが、主将として大一番で会心のプレーを披露し、チームに8連覇をもたらした。
堂々のプレーで優勝を決めた原
プレッシャーを跳ね除けての連覇に主将は涙
大藤沙月、横井咲桜らを擁した前チームと比べると、スケールダウンは否めなかった今大会の四天王寺。それでも、総力戦で優勝を勝ち取った選手たちを村田監督も讃えた。
「このチームは上の学年が強すぎて、高校の団体戦で主力で戦ったのは今回が初めて。まずは戦い方から考えていた。ぼくも久しぶりに高校の団体戦のベンチに入ったので、すごく新鮮な気持ちで初優勝のような感覚。選手たちは『先輩たちがつないでくれた』ということで8連覇を意識していたけど、『それは考えるな、自分たちの新しいチームだと思って戦おう』と。新しい時代のチームだと話して臨みました。
（リベルテには）大阪新人で負けて、大阪総体で負けて、近畿大会でも負けた。ただ、ダブルスでは勝てていたので、ダブルスで1点、兼吉で1点、もう1点をみんなでと思っていた。兼吉が1点取ってくれたのが大きかったと思います。
原は体調不良で練習もできない時期もあったけど、なんとか選抜に間に合ってくれた。主将としてチームをまとめてくれて、最後ラストで勝ってくれて良かったです」（四天王寺・村田監督）
優勝：四天王寺
初出場・初優勝を狙ったリベルテは決勝まで無失点で勝ち上がったが頂点には届かず。それでも実力校を次々に撃破して決勝進出と高い実力を見せた。
準優勝：リベルテ
四天王寺・村田監督も優勝後に「（夏は）まずは予選を頑張ります」と語ったが、大阪からインターハイ学校対抗へ出場できるのは1校。日本一過酷な「都道府県予選」を制し、インターハイの舞台に立つのは四天王寺か、リベルテか。
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