6月20〜23日に中国チームが実施した熱身賽（エキシビションマッチ）。女子団体は、五輪代表メンバーで構成された中国一団が、中国二団に2−3で敗れる波乱があり、中国一団・二団・三団が2勝1敗で並んだが、得失点差で中国一団が1位となった。詳細なスコアは中国一団と二団の一戦しか判明していませんが、結果は下記のとおり。
◎各チームの主なメンバー
中国一団：陳夢、孫穎莎、劉詩ウェン、王曼昱（最終戦のみ二団から出場）
中国二団：陳幸同、王芸迪、銭天一、石洵瑶、蒯曼、范思琦
中国三団：孫銘陽、張瑞、劉斐、何卓佳、朱思冰
香港：杜凱琹、李皓晴、蘇慧音、朱成竹
〈中国一団 5−0 香港〉
〈中国一団 4−1 中国三団〉
〈中国二団 3−2 中国一団〉
○陳幸同／銭天一 8、8、7 陳夢／劉詩ウェン
○王曼昱 −9、7、6、8 孫穎莎
銭天一 −4、−4、−4 劉詩ウェン○
王芸迪 −5、−10、−8 孫穎莎○
○王曼昱 4、6、−7、12 陳夢
※最終成績
1位：中国一団（2勝1敗）
2位：中国二団（2勝1敗）
3位：中国三団（2勝1敗）
4位：香港
最終戦で中国一団が敗れた要因は、一団のメンバーだった王曼昱がコーチ陣の指示によって二団に加わったこと。王曼昱はここぞとばかりに孫穎莎と陳夢のふたりをノックアウトし、一団から2勝を挙げる活躍を見せた。
また、1番ダブルスで陳夢／劉詩ウェンが陳幸同／銭天一にストレートで敗れたのは、李隼監督にとっては不安材料か。孫穎莎を今からダブルスに回すのは難しく、中国女子のオーダーは陳夢／劉詩ウェンのダブルスに孫穎莎のシングルス2点が既定路線になるからだ。
五輪初出場で、世界選手権団体戦の出場経験もない孫穎莎のシングルス2点起用は、相当なリスクを伴う。今回の中国二団戦のように、ダブルスで敗れて0−1で2番シングルスに回ると、今まで体験したことのないほどの重圧が孫穎莎を襲うだろう。
陳幸同／銭天一にストレートで敗れた陳夢（右）／劉詩ウェン
ライバル王曼昱に屈した孫穎莎。初出場の五輪の重圧は相当なものだ
陳夢／劉詩ウェンに快勝した陳幸同／銭天一ペアは、日本の平野美宇／石川佳純ペア、あるいは韓国の申裕斌／田志希ペアを想定したペアリングか。8月の東京五輪で、勝ち進めば女子団体決勝で対戦する日本対中国戦でも、同様の結果となることを期待したい。中国は今後も威海訓練基地で集合訓練を続け、五輪前にもう一度エキシビションマッチを行う予定だ。
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