全日本社会人は全日程が終了。大会最終日の今日(27日)は男女シングルスで王者が決定。男子シングルスは有延大夢 (T.T彩たま)が高木和卓(ファースト)との決勝をフルゲームの11−9で制し、全日本社会人シングルス初優勝を果たした。
〈男子シングルス〉
優勝:有延大夢 (T.T彩たま)
準優勝:高木和 卓(ファースト)
3位:髙見真己(日鉄物流ブレイザーズ)、阿部悠人(シチズン時計)
ベスト8:松平賢二(協和キリン)、淺津碧利 (シチズン時計)、江藤 慧・松下大星(ともにクローバー歯科カスピッズ)
有延は、3回戦で及川瑞基(岡山リベッツ)との激戦を乗り越えて波に乗ると、準々決勝で淺津( シチズン時計)、準決勝で昨年王者の松平(協和キリン)を退けた髙見(日鉄物流ブレイザーズ)にそれぞれ4-1で勝利。
決勝は、6回戦で松山祐季(クローバー歯科カスピッズ)、準決勝で阿部悠人(シチズン時計)とのフルゲームにもつれる接戦をものにして勝ち上がった高木和(ファースト)と対戦。
序盤は有延が好調な滑り出しを見せ1ゲーム目を奪うものの、2ゲーム目をジュースで落としてしまう。続く3、4ゲーム目も勝負どころのラリーで主導権を握れず、ゲームカウントは1−3に。窮地に追い込まれた有延だったが、「挑戦者として思い切ってやるだけ」と気持ちを切り替え、5ゲーム目を11-9で奪うと、6ゲーム目もスピード感あふれるバックストレートへのフォアカウンターが随所で決まり、最終ゲームへと持ち込んだ。
最終ゲームも激しいラリーの応酬で一進一退の展開となったが、最後はラリー戦でわずかに上回った有延が激闘をものにした。
「(高木和とは)大会前日に練習していてお互いに絶好調で、練習が終わったあとに『決勝で会いましょう』と言っていた。それが実現できてうれしい。
3回戦の及川選手であったり、決勝の高木和選手もそうですけど、本当に厳しい試合だった。苦しい試合をたくさん乗り越えて、この大会を通じてたくさん成長することができた。これからの試合に向けて自信になるようなプレーなど、収穫の多い大会だった」(有延)
準優勝の高木和は、全身を使った豪快なフォアドライブでコートを駆け巡り、準決勝ではパワーヒッターの阿部(シチズン時計)をフルゲームの16-14で下すなど、勝負師としての気概を感じさせる卓越したプレーで、会場を沸かせた。
3位は髙見と阿部。髙見は、準々決勝で昨年王者の松平にゲームカウント1-3から逆転勝利。阿部は高木和に僅差で敗れたが、パワーと安定性を兼ね備えた両ハンドは、今後の活躍を期待させた。
なお、男子シングルス準々決勝〜決勝までの記録は下記のとおり
●準々決勝
髙見真己(日鉄物流ブレイザーズ) 4-3 松平賢二(協和キリン)
有延大夢 (T.T彩たま) 4-1 淺津碧利 (シチズン時計)
高木和 卓(ファースト) 4-1 江藤 慧(クローバー歯科カスピッズ)
阿部悠人(シチズン時計) 4-1 松下大星(クローバー歯科カスピッズ)
●準決勝
有延 8、7、-5、7、9 髙見
高木和 5、-3、8、-4、-12、7、14 阿部
●決勝
有延 9、-11、-8、-11、9、7、9 高木和
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