去る12月26日から28日、江蘇省南京市の青奥(ユース五輪)体育公園体育館で行われた『2025中国卓球クラブ超級リーグ・プレーオフ』。第1〜3ステージの男女上位4チームが出場し、女子プレーオフでは平野美宇が所属する深圳大学が2シーズン連続3回目の優勝を果たした。結果は下記のとおり。
●女子準決勝
〈深圳大学 3ー2 上海龍騰〉
◯平野美宇/覃予萱 7、8、ー8、ー11、9 何卓佳/孫銘陽
蒯曼 2、ー9、9、ー10、ー8 劉煒珊◯
覃予萱 7、ー10、ー5、ー7 孫銘陽◯
◯蒯曼 9、8、ー9、ー8、8 何卓佳
◯平野美宇 6、9、7 劉煒珊
〈山東魯能 3ー1 華東理工大学〉
◯銭天一/陳幸同 9、ー7、ー11、9、8 李雅可/王暁彤
◯王曼昱 6、6、ー5、6 王芸迪
陳幸同 ー7、5、10、ー9、ー7 王暁彤◯
◯王曼昱 7、7、ー9、2 李雅可
●決勝
〈深圳大学 3ー1 山東魯能〉
◯平野美宇/蒯曼 6、7、6 陳幸同/銭天一
◯覃予萱 11、8、8 徐奕
平野美宇 ー9、ー5、ー6 陳幸同◯
◯覃予萱 10、2、ー9、5 銭天一
WTTファイナルズ香港の準決勝で左足を傷め、途中棄権した世界女王・孫穎莎がプレーオフを欠場。ベンチにも入ることはなかった深圳大学。この窮地を救ったのは平野美宇だった。準決勝の上海龍騰戦では、覃予萱とのダブルスと5番ラストのシングルスで勝利。しゃがみ込みサービスから両ハンド速攻を見せる劉煒珊に対し、勝負所では力強くフォアクロスを攻めるプレーに、確固たる勝利への信念を感じさせた。

劉煒珊のしゃがみ込みサービスに動じず、正確なレシーブから攻めた平野美宇
続く決勝の相手は山東魯能。エースの王曼昱が準決勝で2勝を挙げた山東が優位に立つと見られたが、「ガラスのエース」王曼昱は腰と右肩の状態が悪化しているとして決勝を欠場。両チームとも大将を欠く総力戦となった。
この決勝でも平野は、レギュラーシーズンで白星を量産した蒯曼とのペアで、陳幸同/銭天一を撃破。陳幸同/銭天一は昨年5月の世界卓球個人戦では2回戦で敗れたが、24年中国スマッシュ優勝などの実績を持ち、国際大会での経験も豊富なペアだ。
しかし、平野/蒯曼は1ゲーム目を6ー6からの5点連取で奪うと、2・3ゲーム目は出足から一気に突き放して快勝。3ゲーム目の10ー6のマッチポイントでは、平野がフォアクロスのパワードライブで打ち抜く、会心の一撃で勝負を決めた。

素晴らしいコンビネーションを発揮した平野(右)/蒯曼
1番ダブルスの勝敗が試合に大きな影響を与える超級リーグ。孫穎莎の出場機会が少ない中、平野と蒯曼のダブルスが深圳大学の屋台骨を支えた。平野は蒯曼とのペアについて、「ミスをしない選手だから、私のボールが入れば得点できる状態になる」と語っている(卓球王国2025年12月号より)。思い切りの良いフォア強打を連発できたのも、その安心感あればこそだろう。
そして深圳大学は、パンチ力のあるファイター、19歳の覃予萱が徐奕と銭天一を連破する大活躍。昨季のプレーオフ決勝、同じ山東魯能戦のラストに登場し、王曼昱をあと一歩まで追い詰めながら敗れた悔しさを見事に晴らした。チームとしては「トップのダブルスを確実に取り、2〜4番で1点取ってラスト蒯曼につなぐ」オーダーだが、覃予萱の活躍はうれしい誤算だった。

19歳のファイター、覃予萱が決勝で大爆発!
表彰式で女子優勝の「鳳杯」が授与された深圳大学チーム。女子の超級リーグに参戦した日本選手では、2003-2004年シーズンに四元奈生美が北京海菲泰に所属し、チームが優勝を果たしているが、出場機会は限られていた。世界で最もレベルが高い女子超級リーグで、シーズンを通じて試合に出場し、優勝に貢献した選手として、平野美宇の名前は超級リーグの歴史に刻まれるだろう。失意の2回戦敗退を喫した5月の世界卓球(個人戦)直後に下した参戦の決断は、大きな実りを彼女にもたらした。

表彰での深圳大学チーム。写真左から2番目が、JOCエリートアカデミー時代から平野を支える張成コーチ

陳幸同は決勝3番で平野を破るも、ダブルスでの敗戦が痛かった
※写真提供:『ピンパン世界』
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