<卓球王国2022年10月号より>
ラージボール卓球が日本で誕生して35年目。レクリエーションスポーツとして普及する一方で、競技志向のプレーヤーも増加。用具とプレーが進化を続ける中で、最新のラージ用ラバーを開発したのは、ドイツブランドのティバーだ。
開発に全面的に関わったのは、全日本ラージ3連覇の「わった」こと池田亘通選手(Infinity)。21年2月からティバー契約選手となった池田選手だが、契約決定の翌日からラバー開発を開始。何十枚ものサンプルを、選手目線で丁寧に試打を重ねた末に、今年6月にお目見えとなったのが、この『リンフォート パワー』だ。
「私自身が100%満足できることを大前提に、どの年代の選手でも使えるラバーとして、妥協せずに開発しました。現在人気のラバーは10年ほど前に開発されたものが中心です。しかしその後、ボールがプラスチックに変わり、プレーもより攻撃的に進化してきた。最新のプレーに対応したラバーとして開発しました」(池田選手)
現在、ラージ用ラバーはバランス重視のものが売れ筋だ。しかし池田は「ラリーが続くラージでは攻撃力がないと打ち負ける」という考えで、より威力を求めて開発。その上で、緊張した場面でもミスが出ない安定感や台上のやりやすさも求めた。
こうして完成した『リンフォート パワー』、ユーザーからは第一印象として弾みと打球感の良さを挙げる人が多いという。試打すると、楽にボールが飛ばせるので、ラリーが容易だ。硬式に近いしっかりとした打球感があるのも好感触だった。
上級者向けとして開発された『リンフォート パワー』だが、初心者でも簡単にボールを飛ばせて使いやすいと感じるのではないか。「弾んでツッツキが難しいと感じるなら、弾みを抑えたラケットと組み合わせるか、またはバランスタイプの『リンフォート スピン』もオススメです」(池田選手)。
心地良い弾みと打球感で、硬式に近い感覚で使える『リンフォート パワー』は、最新の攻撃的なプレーを目指す上級者から、簡単にラリーを楽しみたい初級者まで、幅広い層に受け入れられる一枚となるだろう。
●ラージボール用表ソフトラバー
●¥6,820(税込) ●厚さ:MAX・2.0㎜
●㈱三英 04・7154・4661
photo >> Yoshinori Eto
text >> Hiromoto Takabe
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