高知・高知県民体育館で開催されていた第54回全国中学校卓球大会は最終日を迎え、団体とシングルスで決勝までが行われた。9時から行われた男子団体では、前回王者の野田学園を破った愛工大名電が2年ぶりの優勝を果たした。
【男子団体 決勝】
〈愛工大名電 3-2 野田学園〉
佐々木 -8、-5、-5 岩井田◯
◯持田 -8、8、8、9 南
◯月原/浅里 -11、12、9、-9、8 日野/松山
原井 9、11、-15、-7、-15 中野◯
◯郡司 7、2、8 永峰
決勝1番に愛工大名電は佐々木を、野田学園は2年生エースの岩井田を起用。岩井田のパワフルなフォアドライブに対して佐々木もなんとかくらいつこうとするが、攻撃の手を緩めなかった岩井田がストレートで勝利。しかし、2番で出場した愛工大名電キャプテンの持田が1ゲームを奪われながらも野田学園・南を下してゲームカウントは1-1に。
3番は月原/浅里(愛工大名電)が日野/松山をフルゲームの末に破り、愛工大名電が優勝へ王手をかける。
しかし、ここで簡単に終わらないのが前回王者の野田学園。4番の中野が原井(愛工大名電)の堅守に苦戦し、ゲームカウント0-2とリードを許すも、3ゲーム目を17-15で奪うと、それをきっかけに徐々に流れが中野に傾き始める。続けて4ゲーム目を奪うと、最終ゲームは互いに引かぬ一進一退の攻防に。原井が得点を奪ったかと思うと中野が奪い返す。中野は何度もマッチポイントを握られたが、なんとか踏ん張ると、わずかに訪れたチャンスをものにして17-15で勝利した。
優勝がかかった5番に愛工大名電が起用したのは郡司。対する野田学園は永峰に運命を託した。郡司は序盤からピッチの速いバックハンドで得点を奪おうとする永峰のボールに冷静に対応。小柄ながら、前陣のみならず中陣からの打ち合いでも優位に立ち、プレッシャーを感じさせないプレーでストレート勝利。愛工大名電が2年ぶりの優勝を決めた。
●真田浩二監督コメント
全中直前の8月17日に愛知フェスティバルがあって、試合が終わった後に選手たちが「これで全中行けます」と心強い言葉を言ってくれました。不安もあったと思うんですけど、試合をやる中で自信が芽生えてきたのだと思います。
それと、東海ブロック予選の前あたりから、選手2人が朝のランニングで気持ちを入れ替えて、毎朝の待ち合わせ場所に顔つきを変えて走ってきた。それがだんだんとみんなに浸透してきて、『自分がやるんだ』と言う気持ちになっていきました。それがチームが一致団結した理由かなと思います。
今までは朝起きてからのスケジュールなどは自分がきめていたけど、今回は選手たちで話し合って決めて、試合前も選手たちでどういう風にやろうかという話し合いをしていました。
(名電のベンチについて)2年生の原井が本当にみんなに勇気を与えるムードメーカーで、私も含めてみんなが力をもらっている。どんな場面でもポジティブな声かけをしてくれて、選手が勝とうが負けようが「よくやったな」って選手を迎えに行くんです。試合で貢献するだけじゃなくて、チームの心の支えというか、勇気を与える存在ですね。
中学での優勝も嬉しいですけど、もっと上で戦えるような選手育成についてはまだまだだと強く感じているので、やることは山積みですね。また頑張りたいと思います。
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