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Be ambitious! クラブチーム「アルテミス北海道」が2024年度から日本リーグに加盟

 9月8日に行われた一般社団法人 日本卓球リーグ実業団連盟の理事会にて、2024年度からの日本リーグjへの新規加盟(準加盟)が承認された「アルテミス北海道」。バレーボール・Vリーグ女子に所属するアルテミス北海道と札幌国際大の産学連携のもと活動するクラブチームで、今年度より「SIUアルテミス(SIU=Sapporo International University)」として活動を開始。来年の前期大会よりアルテミス北海道として日本リーグを戦うこととなった。

 SIUアルテミスは8月31日から9月3日にかけて開催された全日本クラブ選手権一般男子でベスト16に進出。当初は「2年計画」での日本リーグ加盟を目指していたそうだが、クラブ選手権でベスト16に勝ち上がったことで、リーグ加盟への成績的な参加基準を満たし、1年での加盟にこぎつけた。現時点では、クラブチームとして日本リーグに加盟するのは琉球レオフォルテに続いて2チーム目となる。

来年度より日本リーグに参戦するアルテミス北海道。後列右端が国田総監督

 

 クラブ発足のきっかけは昨年11月にアルテミス北海道の工藤浩代表と札幌国際大卓球部の国田賢治総監督が、同大学の卒業生を介して出会ったこと。そこからクラブづくり、日本リーグ加盟への構想を練ってきたという。

 クラブとしての活動目標は北海道での卓球界の発展に貢献しながら、スポーツビジネスの領域を広げていくこと。そして、北海道全域にアルテミス北海道の選手や関係者を派遣し、ジュニアの指導を行っていくことを目指している。そうした活動を進めていくうえで、日本リーグを戦うことによって「クラブが北海道の卓球界においての、ひとつのシンボルのような存在になれば」と工藤代表と国田総監督は語る。

 

 クラブはアルテミス北海道バレーボールチームをサポートするスポンサー企業からの支援も受けて運営。選手の一部はクラブの活動や理念に理解を示してくれたスポンサー企業に勤務しながら活動を行う。

 今回のクラブ選手権では札幌国際大OBの他、希望が丘高から日本体育大へと進み、現在は札幌国際大大学院に籍を置く永田佳大、北海道出身で朝日大、JR北海道に所属して日本リーグでもプレーした澤口平といった札幌国際大、北海道ゆかりのメンバーで出場。今後は北海道出身選手、北海道関係選手に限らず広く選手を集っていくという。

 「今後は北海道内の選手のみならず、日本全国からも選手に来てもらえるようなクラブにしたいと思っています。また、進学で道外へ出た北海道出身選手が、社会人になって帰ってくるクラブにもしていきたい。北海道の卓球界において、小・中・高・大、その後の受け皿となる存在でありたいですね」(国田総監督)

クラブ選手権ではエースとして活躍した永田

日本リーグでのプレー経験も豊富なベテラン・澤口

 また、工藤代表と国田総監督は日本リーグを戦う「アルテミス北海道」だけでなく、地域の愛好家がプレーする「アルテミス北海道」も創設するプランも持っている。

 「日本リーグで戦うトップチームと、一般の方々が市のリーグ戦やオープン大会に出場する地域クラブとしてのチーム、2つのアルテミス北海道を作りたい。将来的には日本リーグでのプレーから引退した選手が、今度は地域クラブのアルテミス北海道で楽しみながらプレーするのも良いし、その中でジュニアの指導に携わっていくような仕組みを確立していくことが理想ですね。札幌国際大にはスポーツ指導学科もあるので、そこから指導者を輩出していきたいという思いもあります。

 いずれにせよ、地域性というものを大事にして、地域の発展や活性化に貢献し、地域の人々がそこに集い、愛されるクラブにしたい。新しいスタイルでの日本リーグ加盟が、日本の卓球界の発展につながると思っています」(国田総監督)

 「卓球を通じて地域を豊かに」そんな大志を抱き、アルテミス北海道は日本リーグに挑む。

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