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インタビュー

Tリーグの選手登録抹消、選手登録についてのルールを栗山事務局長に聞く

8月25日、グランフロント大阪で行われた試合での栗山事務局長

 

●Tリーグと他の試合が重なることは承知しています。特に海外遠征に出場する選手は各チームのエース級になりますから、各チームの選手確保が大変なことも理解しています。

 一方で欧州のプロリーグでは、選手の登録人数は6名くらいです。ドイツのブンデスリーガでも他の試合と重なってしまうことが多々ありますが、数日前に選手登録して、新たな選手が出場できるというルールはありません。決められた人数でシーズンを通して試合をしています。

 Tリーグのチーム側が大変なことも理解しますが、最大10名が登録できるルールの中で、他の試合が重なるとその10名以外の選手を新たに登録して戦うこともあります。もちろん、ルールに則ってのことなのでチームを批判するつもりは全くありません。リーグに参戦しているチームが優勝するためにルールに則って選手の登録抹消や新規登録を行うのは正当なことですが、こういったルールを決めているTリーグ側が、どのように感じているのかをお聞きしたいのです。

栗山 まず、前提として、例に出されたブンデスリーガは3人で試合を行うことができますが、Tリーグは4人が出場しなければいけません。その関係で登録数をブンデスリーガよりも多くしていることについては必要性がありますし、やむを得ないと思っています。

ただ、中川さんがおっしゃるとおり、今シーズンではありませんが過去に選手12人をフルに登録して選手に余裕がある場合でも、一時的に名のある選手を登録して出場したこともあります。

これは私の個人的な考えという部分もありますが、現行の最大登録数10人がベストかと考えると9人、8人にしても良いのかもしれません。その人数になっても、他のリーグやチームとの登録併用もOKとしていますので、十分にやっていけるのではないかと思っています。

 

●たとえ登録の最大人数を8人にしたとしても、3、4日前の登録手続きを経てすぐにチームメンバーとなって試合に出場できるルールが変わらなければ同じではないでしょうか。いろいろな選手にTリーグに参加してもらいたいという部分は理解できます。このルールについての見解をお聞きしたいのです。

栗山 最大人数を12人から10人に変更する時も、Tリーグ内だけではなくて実行委員会で各チームの意見も聞きながら進めさせてもらいました。

別のルールの話になりますが、「プレーオフに進出したチームがプレーオフで起用できる選手は、シーズンで最低6試合(昨シーズンまでは8試合)に出場していないと出ることができない」というルールがあります。この縛りをなぜ入れたのかというと、プレーオフだけにパッと来て試合をするような事態が起きないようにするためです。それではチームとしてファンから応援してもらえないという考えでのルールです。

こうしたファンから応援してもらえるチーム、リーグという思いとは違った形で、現在のルール、制度が活用されてしまうのでであれば、今後はその部分についてのルールも検討の余地はあると思います。例えば、選手の入れ替えができるルールであっても、入れ替えができる人数の上限を決めるなど、関係者、ファンの声を含めて、よりよくなるようにしていきたいと思っています。

ヨーロッパと日本では卓球事情も違いますので、全てヨーロッパを真似るというのではなく、日本で行うトップリーグとしてより良く発展していきたいと思っています。

 

ファンとしても、一緒に開幕を迎えたメンバーと最後まで戦いたいという想いもあると思います。あまり選手がコロコロ変わるのは応援しづらいという意見もありますよね。一方で、シーズン途中でもある程度選手補強の道を残しておかなければ、前半戦でつまずいてしまったチームが後半から巻き返せなくなり、面白さが削がれてしまうということもあります。これからのバランスを考えながら、どのようにしていくことでTリーグがより良くなっていくのかということを見直しながら、継続して検討しています。

我々としては、このTリーグが選手にとって最優先になるステージにしていかなければいけないという思いでおります。それを登録の制度で縛って「出てもらう」ような形にしたくはありません。選りすぐられた選手が登録していて、そういった選手がどうしても出場できない事情がある場合は、きちんと試合が成り立つような形でヘルプができるような制度を落とし込まなければいけないと考えています。

しかし、それは一気に行うのは難しいので、その第一歩として今シーズンの登録人数を10人としましたが、これからも少しずつですが改善していきたいと思っています。

 

●本日はありがとうございました。Tリーグファン、卓球ファンがさらに熱くなれるTリーグの発展を楽しみにしています。

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