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大会報道

JTTLファイナル4、男子はリコーが大逆転で2度目のV、女子は中国電力が圧巻のV3達成

2023年日本卓球リーグプレーオフJTTLファイナル4の最終日は男女決勝が行われた。

男子は総合4位で出場したリコーが準決勝で同1位の協和キリン、決勝で同2位の日鉄物流ブレイザーズ(以下・日鉄物流)を破り、2018年以来の2度目の王者を手にした。女子決勝は総合1位の中国電力ライシス(以下・中国電力)と同2位のデンソーの対決になり、中国電力が3対0のストレートでデンソーを下し、3度目の優勝に輝いた。

 

●男子決勝
リコー 3対2 日鉄物流ブレイザーズ
山本勝也 10、-7、-4、-6 田中佑汰◯
池田忠功 8、-4、-6、7、-8 藤村友也◯
◯郡山北斗/小野寺翔平 10、10 藤村友也/髙見真己
◯小野寺翔平 -7、9、8、7 髙見真己
◯郡山北斗 9、8、7 定松祐輔

 

トップで勝利した田中

 

これが最後の試合になった池田は、全身全霊のプレーを見せた

 

藤村が2点目をうばって日鉄物流が王手をかける

 

リコーは前日の協和キリン戦と同じく、前半に山本と池田を起用し、ダブルス以降に郡山と小野寺を置くオーダー。対する日鉄物流は前日に勝利している藤村/松下のダブルスから藤村/髙見に変更した。

リコーは1、2番と落としてあとがなくなったが、郡山/小野寺のダブルスが踏ん張ると、そこから小野寺、郡山が勝利し、大逆転勝ち。決勝では敗れたがこの試合が現役最後となった30歳の池田が奮闘し、ルーキーの小野寺が気迫のプレーを見せるなど、新旧の選手のがんばりとチーム力による勝利だった。

 

逆転の口火を切った郡山(左)と小野寺のダブルス

 

ラストは郡山が決めた

 

社員として仕事をしながら2度目の優勝を果たしたリコー

 

●女子決勝
中国電力ライシス 3対0 デンソー
◯井絢乃 -2、-4、4、9、12 野村萌
◯中森帆南 5、8、9 赤江夏星
◯成本綾海/井絢乃 6、-6、9 菅澤柚花里/赤江夏星
成本綾海 - 菅澤柚花里
枝廣瞳 - 小畑美月

 

井の逆転勝ちが中国電力に勢いをもたらした

 

前期、後期とシングルスで負けなしの10勝をあげていた赤江だったが、ここで黒星

 

中森は表ソフトのバックハンドと力のあるフォアドライブで赤江に打ち勝つ

 

今季の日本リーグでの両チームの対戦成績は、前期は3対2でデンソーが勝ち、後期は3対2で中国電力が勝利。どちらもぎりぎりの攻防になっていたため、このファイナル4の決勝も接戦が予想された。しかし、終わってみれば中国電力が3対0のストレートで圧勝。2020年、2021年に続き、3度目の栄冠を勝ち取った。

勝敗を大きく分けたのは1番の井と野村の一戦だ。野村の強気の連打に対して為す術なく1、2ゲームを落とした井だったが、3ゲーム目から巻き込みサービスをフォア前に出して野村のレシーブ強打を封じると、そこから形勢が逆転。

最終ゲームも長く続いたジュースを制した井が逆転勝ちを収めると、続く中森は後期大会で負けている赤江に対し、表ソフトのナックル性バックハンドをうまく使ってストレート勝ち。3番ダブルスは成本/井が、食い下がる赤江/菅澤をゲームオールで下した。

優勝を決めた成本はこの試合が現役最後の団体戦。ダブルスパートナーの井が涙を見せて感謝の思いを伝えるなど、頼れるサウスポーのエースが自らの勝利で優勝を決めた。

 

 

優勝を決めた成本(左)と井のダブルス

 

3度目の優勝を飾った中国電力ライシス

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