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大会報道

全日本団体の部、女子は中国電力ライシスが若手を抑えて3年ぶりのV!!

全日本選手権団体の部、女子のベスト4は、インカレ優勝の筑波大(茨城)、インターハイ優勝のリベルテ高(大阪)、高校生と中学生のジュニアナショナルチームと学生チームが3つ入り、実業団チームは中国電力ライシスのひとチームだけとなった。その中国電力ライシスが実業団としてのプライドと意地を見せて、準決勝、決勝と3‐2の接戦を切り抜け、3年ぶりの団体日本一を手にした。

中国電力ライシスは準決勝のジュニアナショナルチーム戦で木村が1番と5番で2得点の活躍を見せると、決勝の筑波大戦では木村を3番に起用するオーダーを組んだ。「うちは誰がエースというのではなく、全員がエースという感覚で、自由自在に(選手を)使えるというのが強み」と伊藤監督が言うように、木村、井、枝廣の3選手を対戦チームによって起用ポジションを変えて、それが的中した。

決勝は2番で井が牧野、3番で木村が中田、そして5番で枝廣が牧野を逆転で下し、筑波大の猛攻を切り抜けた。

中国電力ライシスは今季は前期日本リーグ、全日本実業団選手権、そして今大会と3大会で優勝とチーム戦の強さを見せた。

木村は準決勝の1番で面手に勝ち、5番で今大会で大活躍の兼吉の変化カットを攻略した

井は決勝2番で牧野に勝ち、チームに勢いをつけた

粘り強い両ハンドプレーを見せた枝廣

枝廣は決勝の5番で牧野に逆転勝ち、優勝を決めた

 

優勝後に伊藤監督は、「競った時に選手たちが本当に強かったですね。今日は社会人チームとしての意地を見せるしかないということが、私だけではなくて選手たちもその気持で戦ってくれたと思います。

ジュニアナショナルチーム戦では木村が2点取ってくれました。山陽学園高の後輩の面手さんに勝ってくれましたし、ラストの兼吉さんとも厳しい戦いでしたが、競った時にやることをシンプルにして要所で決めてくれました。(過去の対戦で勝っていたので)兼吉さんには木村を当てたいと思っていました。

(決勝のラストは)枝廣が気持ちを立て直して、逆転してくれた。最後は意地で戦っていましたね。強くなったなと感心しています。出場選手もベンチも一体になって戦えた試合だっと思います」と話した。

中国電力ライシスは、前期日本リーグ、全日本実業団、全日本団体と3大会で優勝

 

●女子準決勝
筑波大学 3-2 香ヶ丘リベルテ高校
◯青井 9、6、7 竹谷
◯牧野 5、8、-6、7 吉本
上澤 -7、5、6、-4、-9 篠原○
牧野 -11、10、-8、-11 竹谷○
◯青井 -9、12、7、-5、5 吉本

中国電力ライシス 3-2 ジュニアナショナルチーム
◯木村 -10、7、10、-6、7 面手
井 -8、-6、-6 兼吉○
◯枝廣 4、5、3 髙橋
井 -15、-2、-9 面手○
◯木村 -7、2、8、-8、2 兼吉

●女子決勝
中国電力ライシス 3-2 筑波大学
枝廣 -8、4、-11、4、-8 青井○
◯井 9、2、10 牧野
◯木村 5、10、6 中田
井 -5、-2、8、8、-4 青井○
◯枝廣 -7、13、-6、4、6 牧野

 

2位の筑波大は大学生チャンピオンとして堂々たる戦いを見せた。準決勝で2‐0リードからリベルテ高に2‐2と迫られたが、ラストで青井がフルゲームで吉本を下した。青井は決勝でも2得点をあげて、明徳義塾高から筑波大に入り、着実に力をつけている。決勝では2点落としたが牧野も柔らかい手首から繰り出すバックドライブで活躍した。

バランスの良い両ハンドプレーと動くの良さを見せた青井

質の高いバックドライブの連打で活躍した牧野

表ソフトと粒高を使った変化のわかりづらいカットで大活躍の兼吉(ジュニアナショナルチーム)

準決勝の3番で勝利した篠原(リベルテ高)

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