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【WTT福岡】世界女王・孫穎莎はV4ならず。陳幸同との激戦に散る

●女子シングルス1回戦
陳幸同(中国) −7、8、8、−8、8 孫穎莎(中国)
王曼昱(中国) 3、9、−7、8 申裕斌(韓国)

世界女王、そしてWTTファイナルズがスタートした2021年大会から3連覇中の孫穎莎が、まさかの初戦敗退!
チームメイトの陳幸同に2−3で惜敗し、シングルス・ダブルスとも勝利を挙げることなく福岡を去ることになった。

これまでの対戦成績では孫穎莎がリードしているが、陳幸同は孫穎莎にとっては危険な相手。バック対バックに強く、さらにそこからストレートへの鋭いバック強打があるため、孫穎莎が得意の回り込み攻撃が難しい。この試合も孫穎莎が1ゲームを先取するも、2ゲーム目以降は陳幸同がフォア前へのサービスからバック対バックで優位に立ち、2ゲームを連取して逆転する。

得意のバックで優位に立ちながら、フォアドライブも打球点が早く、威力があった陳幸同

中国女子では人気No.1の孫穎莎。会場に詰めかけた中国の女性ファンから熱い声援が送られる中、4ゲーム目は孫穎莎も奮起。陳幸同の回転量のあるバックドライブを緩急をつけて返し、チャンスボールは思い切って回り込んで勝負をかけ、11−8で奪い返す。

最終ゲームは孫穎莎が2−4から5−4と逆転してチェンジエンド、同時に陳幸同がタイムアウト。試合時間は1時間を超える中、陳幸同がバックストレートへのバックハンドで連続得点して9−5で逆転。最後もバック対バックで孫穎莎のバックハンドが大きく弾かれ、ゲームセット。会場に一瞬の静寂が訪れた。

孫穎莎はまだ調整不足か。4大会連続の優勝はならず

コートの回りには孫穎莎のファンが多く、大きな声援を送った

続く王曼昱対申裕斌も、バック対バックで華々しいラリーが随所に展開され、会場に招待された小学生の子どもたちも驚嘆。2ゲーム目、2−6のビハインドから逆転した王曼昱が、3−1で勝利を収めた。

ライバルの孫穎莎が敗れる中、王曼昱は難敵・申裕斌を退けた

惜敗した申裕斌だが、以前よりもさらにパワーが増し、バック対バックでも中国選手に引けをとらない。故障に苦しめられた時期もあったが、これからさらに存在感を増してくるだろう。

申裕斌、敗れるも存在感を見せた一戦だった

試合後のミックスゾーンでの申裕斌。今や韓国では、国民的な人気を誇る

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