●ー決勝トーナメントでは中国とは反対側に入りますが、マークしたチームはどこでしょう?
渡辺 香港、韓国、チャイニーズタイペイの3つですね。1回戦で韓国が入ってきたのは、「ここに来るのか」と思いました。早田はグループリーグのウズベキスタン戦でカットマンとやって、腕に痛みが走ったということで、決勝の中国戦を考えて、韓国戦で無理はさせたくなかった。エースの田志希が怪我で出てこないのは雰囲気でわかっていた。油断はしてないけど怖さはなかった
●決勝トーナメント1回戦
日本 3ー0 韓国
○伊藤 ー5、7、7、8 金娜英
○木原 8、10、10 李ジオン
○長崎 ー6、9、6、8 尹孝賓
●ー準々決勝はスロバキアでしたが、グループリーグ初戦でやっていますね。
渡辺 スロバキアは決勝トーナメントでフランスに勝って上がってきました。中国の帰化選手もいるフランスが上がってくると思っていたので、スロバキアが来たのでびっくりしました。
早田は決勝に備えて、試合に慣れていくための起用です。
準決勝のドイツ戦でも3-0では勝っていますが、早田もミッテルハムと競っているし、3番の木原もシャン・シャオナに対してゲームオールジュースの試合なので、3-0というスコア以上に競っている感覚はありました。
●準々決勝
日本 3ー0 スロバキア
○伊藤 9、1、3 ラボソバ
○早田 9、7、ー9、6 バラゾバ
○長崎 ー6、5、11、7 ククルコバ
●準決勝
日本 3ー0 ドイツ
○早田 ー9、3、ー6、6、8 ミッテルハム
○伊藤 7、7、6 ハン・イン
○木原 4、8、ー9、ー10、10 シャン・シャオナ
●ー相手によって木原と長崎を使い分けていたのですか?
渡辺 基本は私の中では木原を3番手として起用していこうと思っていたし、木原が難しいと感じたら長崎にスイッチしていくことも想定しながら起用していました
●ーふたりとも世界選手権の団体戦で試合に出て戦うのは初めてですね。
渡辺 緊張してますよと言ってましたけど、そうは見えない感じでした(笑)。
●ー準決勝のドイツ戦で起用した早田を決勝ではオーダーに入れませんでした。腕の痛みが悪化したのでしょうか?
渡辺 本人は出るつもりでいたと思いますし、前日には(中国戦の)オーダーに入れていましたが、腕をかばっていたのか、卓球の仕上がりも良くなかったし、怪我をさせたくないし、無理はさせないということで、オーダーから外しました。本人は中国と戦いたかったと思います。
●ー決勝の中国戦は伊藤が王曼昱(ワン・マンユ)に対し、競った局面もありましたが、0-3でした。改めて、ベンチから見る中国選手をどのように感じたのでしょうか?
渡辺 世界選手権の決勝でベンチに座って、中国を見ると、彼女たちは場馴れしていて、堂々としている雰囲気です。威風のある佇まいを感じた。その迫力を肌で感じると同時に、そんな中国に今の日本はどこまでできるだろうという思いでした。
●ーこの女子の決勝の直前に、日本男子は中国に対して張本が2点取って、中国を追い詰めました。
渡辺 男子の戦いぶりに刺激を受け女子も続いていこうという気持ちになりましたが、決勝の中国は隙がないというか、なかなか連続で得点させてくれないですね。伊藤は早田が出れないという状況で、「まかせておいてください。みんなで頑張りましょう」と声をかけてくれて、調子も上がってきていました。グループリーグでは凡ミスが出てイライラしていた面もありましたが、だんだんボールに慣れてきて、決勝は自信を持って試合に臨めたとは思います。
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