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大会報道

平野美宇の復活V、早田を倒した。パリ五輪選考会「全農カップ」

朝10時から始まった五輪選考会は夜8時からの女子決勝がメインイベントだ。テレビ用のタイムテーブルとは言え、長い一日だ。

2回戦で横井咲桜に競り勝ち、準々決勝で伊藤美誠に完勝し、準決勝では芝田沙季を退けた平野。対するは、世界選手権成都大会での故障から立ち直り、回復し、今大会の準々決勝で張本美和、準決勝で木原美悠をともに4−2で退けた早田ひな。

試合の出足から一進一退で、1ゲーム目を早田が11−9で先取。早田のサービス、レシーブは鋭く、前半の主導権は早田だ。2ゲーム目も早田8−2とリードし、そのまま突き放すかと思いきや、9−7と平野が差を詰めたところで早田が早めのタイムアウト。10−7、10−8、早田のブロックがネットインで入り、11−8でゲームを連取した。

2ゲーム目を落としたが、そのゲーム終盤で追い上げた平野は3ゲーム目の流れを引き寄せ、10−1と大量リード。11−4で平野が取り返した。

平野への流れは止まらない。4ゲーム目、9−5とリードして、10−9で平野はタイムアウト。11−9で平野がゲームを奪い、2−2の振り出しに戻した。

5ゲーム目の出足から平野は攻撃を決め、一気に11−3でゲームを3−2と逆転した。

完全にゲームは平野に傾き、6ゲーム目も6−2とリード。6−4、8−4、試合前半で早田のサービス、レシーブが流れを作ったように、3ゲーム目以降は平野のサービスとレシーブが流れを作り、10−5から平野が3球目でフォアドライブを決め、11−5で平野が優勝を決めた。

 

選考会で初優勝の平野。両ハンドの力強いプレーが光った

 

ベンチには木下アビエル神奈川の中澤監督が入った

 

横井戦での粘り、決勝での0−2からの逆転。新しい「粘りの平野」を見せた。

平野のコメント「国内大会で優勝するのは本当に久しぶり、本当にうれしい。1回目、2回目の選考会では負けたけど、今回は来年の世界選手権出場もかかっているので代表になりたかった。決勝は0−2になったけど、最近引き出しが多くなって戦えた。今回はたくさんの方に協力していただいたし、応援していただいた。もっと上を目指して頑張ります」

早田のコメント「決勝に残れたのはうれしかった。でも、決勝の3ゲーム目からは、自分がゲームを変えられなかった。この2週間、強打の練習をしていなかった。行けると思った時にミスが多く出てしまった」

 

早田は体調が万全ではなかったがそれでも決勝に進んだ

 

●女子決勝

平野美宇 −9、−8、4、9、3、5 早田ひな

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