2月18〜23日、世界選手権ダーバン大会(個人戦)の代表選考会である『直通徳班(直通ダーバン)』の第1ステージが北京で行われる。
すでに1月7〜13日、カタール・ドーハで行われたダーバン大会のアジア大陸予選で、5種目すべてで出場選手/ペアが出場権を獲得している中国。その顔ぶれは下記のとおりだ。
★世界選手権ダーバン大会・アジア大陸予選で出場権を獲得した選手/ペア
〈男子シングルス〉馬龍、樊振東、王楚欽、梁靖崑、向鵬
〈女子シングルス〉王曼昱、孫穎莎、陳夢、王芸迪、陳幸同
〈男子ダブルス〉樊振東/王楚欽、馬龍/袁励岑
〈女子ダブルス〉孫穎莎/王曼昱、陳夢/王芸迪
〈混合ダブルス〉王楚欽/孫穎莎、林高遠/王曼昱
このメンバーでダーバン大会に出場しても何の問題もなさそうだが、「出場権は選手ではなく協会に帰属する」という中国の姿勢は一貫しており、ここから改めて代表選考が行われる。日本で同じことをやったら大問題になりそうだが……。
改めて代表選考が行われるのは、男女シングルスと混合ダブルスの3種目。今回の『直通徳班(直通ダーバン)』第1ステージでは、2月21日に混合ダブルス決勝、2月23日に男女シングルス決勝が行われ、男女シングルスの優勝者はダーバン大会の出場権を獲得。同様に第2ステージで優勝した選手も、シングルスの出場権を獲得する。混合ダブルスについては、2つのステージを通して最も成績が良かったペアに出場権が与えられる。
3月7〜19日にシンガポールで行われる『シンガポール スマッシュ 2023』の優勝者にもシングルスの出場権が与えられるので、実際に選手選考を行う枠は「シングルス3・混合ダブルス1」。その他は協会首脳陣が代表メンバーを決定する。
中国チームの李隼監督は「我々はすべての選手に対して『公開・公平・公正』を原則とした、競争の舞台を用意したい」と述べているが、若手にも伸び盛りの選手が多い中国。番狂わせが続いてパリ五輪の代表選考レースに影響が出ないよう、協会推薦の枠も残すあたりは周到だ。
『直通徳班』第1ステージのシングルスに出場する選手は下記のとおり。男女の世界ランキング100位以内の選手から、男子16名・女子13名が出場する。
[男子出場選手]樊振東、馬龍、王楚欽、梁靖崑、林高遠、向鵬、袁励岑、林詩棟、周啓豪、梁儼苧、劉丁碩、趙子豪、徐瑛彬、薛飛、陳垣宇、周愷
[女子出場選手]孫穎莎、陳夢、王曼昱、王芸迪、陳幸同、范思琦、張瑞、銭天一、劉煒珊、蒯曼、何卓佳、陳熠、石洵瑤
混合ダブルスは王楚欽/孫穎莎、馬龍/陳夢などが出場するが、これまでペアを組んできた林高遠/王曼昱はペアを解消し、林高遠/陳幸同と樊振東/王曼昱という新しいペアで出場するという。アジア大陸予選でシングルスのエントリーから外れ、王曼昱とのペアも解消された林高遠の立場は、非常に厳しいものになっている。シングルスの代表入りを懸けて戦う『直通徳班』は、林高遠にとってまさにラストチャンスだ。
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