岡部祐輔が全日本の舞台に初めて立ったのは、24歳の時……と言っても、選手としてではなく、審判としての話だ。
日本卓球協会の定める資格を有し、全日本をはじめとする大会の試合でジャッジを行う審判員の年齢層は高い。その中で、現在35歳の岡部は「若手」にあたるが、すでに多くのキャリアを積んでいる。その岡部が考える「審判」とは。
●日本卓球協会が定める4つの審判資格区分
まずはじめに、日本卓球協会の定める「審判員資格」について触れておきたい。審判員資格には「公認審判員」「上級公認審判員」「公認レフェリー」という資格区分があり(名誉称号として「名誉レフェリー」もあり)、それぞれで資格取得に関する審査の規定や条件が異なる。各資格の主な審査規定は下記のとおり。
〈審判員資格の審査規定〉
1.公認審判員
・中学卒業者
・講習会の受講と筆記および実技試験
2.上級公認審判員
・満20歳以上
・所属加盟団体長からの申請書による書類審査
・3年以上の公認審判員歴
・加盟団体主催競技会での活動実績
・筆記試験
3.公認レフェリー
・所属加盟団体長からの申請書による書類審査
・3年以上の上級公認審判員歴
・加盟団体あるいは加盟団体支部での役員実績と競技会の運営責任者としての経験
・筆記試験および面接
一番最初に取得するのが「公認審判員」で、そこから「上級公認審判員」、「公認レフェリー」と資格区分が上がるにつれて、担当できる審判実務や大会なども幅広くなる。現在、岡部は「上級公認審判員」および「公認レフェリー」資格の史上最年少取得者となっている。
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