一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会は、2023年4月1日から、車いす監督に山本恒安(やまもと・つねやす)氏が就任することを発表した。
現役時代には守備範囲の広いカットマンとして活躍した山本氏。東山高時代にはインターハイのシングルスと学校対抗で二冠、同志社大を経て実業団・シチズン時計に入社後も、全日本実業団優勝、日本リーグ優勝、世界選手権日本代表、全日本ベスト4、全日本社会人優勝など、数多くの成績を残した。01年の現役引退後は、シチズン時計の監督も務めた。
そして20年2月に同社を退社し、「一般社団法人スマイル育英会」を立ち上げ、部活動の支援を中心に、幅広い層の指導、母校・同志社大のコーチなど、多岐にわたる活動を続けてきた。
「部活動以外にも、パラやろうあ者の選手など、健常者・障がい者関係なく支援活動を行ってきたことから、協会からお声がけいただいたのだと思います。4月から監督就任ということで、現状(3月時点)では、まだ選手についてしっかり把握できていないので、まずは早く選手たちのことを知りたいという気持ちです。目標に向けて、選手たちとともに楽しんで強化できればと思っています」(山本氏)
電話取材では「『楽しんで』という表現だと誤解されますかね?」と語った山本氏。現役時代はストイックに卓球道を邁進しつつも、現役後半には「自然体」を標榜し、37歳まで現役を続けた山本氏。楽しみながら自然体で打ち込んできた同氏の卓球への考えが、パラ卓球の指導にも生かされるだろう。
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