卓球王国 2021年1月21日 発売 vol.286
バックナンバー 定期購読のお申し込み
全日本選手権2021

今枝一郎監督「一回も引いていない。気持ちの強さで濱田は勝った」

ジュニアの部が終わり、男子ジュニアでは愛工大名電勢が表彰台を独占。賜杯を掴んだのは、インターハイ2位の篠塚大登でもなく、昨年優勝の吉山僚一でもなく、濵田一輝だ。

なぜ濵田が勝ったのか。そしてなぜベスト4を独占できたのか、愛工大名電の今枝一郎監督に聞いてみた。

「正直、表彰台を独占できるとは思っていませんでした。いくら層が厚いとはいえ、そんなに甘いものじゃない。うちとしては初の独占です。うれしいですね。100点の結果に満足しています。
準決勝の4人の中では、篠塚と濱田が優勝する確率は高いと思っていました。濱田の優勝の秘訣は、メンタルと体力でしょう。根性ありますよ。どこまでもボールをあきらめない。だから負けそうな試合をいくつも逆転できたんです。今大会、一回も引いていない。ダメだとか、やばいとか、そういう顔をしていない。気持ちが引いているシーンが一度もありませんでした。その強さが出ましたね。

「気持ちが一度も引いていなかった」と今枝監督が評した濱田

体力面の強化も実ったと思います。今回、特別なトレーニングをやってきました。濵田は良いボールは打てても、それが最後まで続かなくて、ガス欠を起こして負けることがあります。体が強くなり、体力を備えたので、今回最後まで動けていました。もう数試合やっても動けますよ。それくらい体力がつきました。準優勝の鈴木も同じで、トレーニングでパワーアップしました。去年はまだフォアに頼っていましたが、動けることで両ハンドが安定しました。

体力面の強化が、鈴木を決勝の舞台へと導いた

濱田は一番の努力家です。私が練習をやめろと言わないと、ずーっとやっているくらいやる気が満ち溢れています。準決勝と決勝の僅かな間でも練習に行っていました。だからこそ、結果が出てほしいと思っていた選手ではありました。でも彼の卓球人生はここからです。今までは名電の中で4番手くらいのイメージだったけど、この優勝でそれを払い除けて飛躍するチャンスを掴んだ。本当に彼はここからです。

もちろん篠塚が松島選手に勝ったことも大きい。カメラがたくさんあり、注目されたプレッシャーの中で、年上としての意地を見せました。
あとうれしかったのは岡野ですね。彼の頑張りがないとベスト4独占はできませんでした。吉山、星(東山)、伊藤(安田学園)がいるゾーンで誰が岡野を予想できたでしょう。ボールタッチは天才的なので、いつかは勝ってくれるかなと思っていましたが、一番良い全国大会で勝ってくれたことに感激しています」(今枝)

「ボールタッチは天才的」と今枝監督が評する岡野。今大会でブレイク