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インタビュー

【あなたの町の卓球ショップ vol.9】温厚な人柄がお客さんを惹きつける 佐賀県の老舗「永石スポーツ」

 卓球用品をネットショップで購入する人が増えている現代だが、町の卓球ショップにもたくさんの魅力がつまっている。そんな卓球ショップとその店員さんを紹介するWEB限定企画「あなたの町の卓球ショップ」。

第9回となる今回は、佐賀県にある老舗の卓球ショップ『永石スポーツ』をご紹介。

佐賀県佐賀市にお店を構える永石スポーツ。オーナーを務めるのは、創業者の永石幸久さん。佐賀県卓球協会で約8年間理事長を務めた経験を持ち、佐賀県卓球界をながらく支え続けてきた人物だ。

創業者の永石幸久さん。温厚な人柄でお客さんを惹きつける

幸久さんは中学から卓球を始め、高校・大学でも卓球部に所属。大学卒業後は日本楽器(現・ヤマハ)の実業団でプレーするため静岡へ。その後、佐賀県で初の開催となった『若楠国体』を期に現役を引退し、地元に戻った。

当時、卓球専門店が佐賀県にはなく、自身も「中学生の頃は、近くの総合スポーツ店に売っている張り上げラケット(ラバーばりラケット)で練習をしていた」という幸久さん。中学時代から卓球専門店の必要性を感じていたことから、兄の助けを借りて引退した同年の1976年に「永石スポーツ」をオープンさせた。

佐賀駅から歩いて約15分、車だと5分ほどの場所にお店を構える永石スポーツ

店内の様子。商品がわかりやすく置かれている

永石スポーツの経営の基盤は「外商」。実際に中学や高校へ出向き、用具の説明をしながら商品の販売を行う。

「高校時代に佐賀大によく練習に行っていて、当時佐賀大の卓球部にいた人がその後中学校の教員になられて、その人たちがとても助けてくれました。先生たちは異動があるので、行くとこ行くとこで永石スポーツのことを言い残してくれて、そうやって徐々に『永石スポーツ』という名を知ってもらうことができたんです。」(幸久さん)

また中学や高校へ外商に行く際には、用具の販売だけでなく、技術指導も行っている。以前、幸久さんが指導した卓球部が県チャンピオンになったこともあるそうだ。「卓球未経験の顧問の先生が多い中、技術指導をすることで喜んでもらえるけんねあとはやっぱり、卓球の普及という意味でも練習を見ているんです」と幸久さんは語る。

ラバーを切る幸久さん。「(ラバーを)切りすぎてはさみだこができた」と笑う

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