卓球王国 2022年5月20日 発売 vol.302
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全日本選手権2021

ハードな1日3試合。石川佳純と伊藤美誠の大会初日

 ここ数年の全日本選手権のタイムテーブルは、大会第4日目の木曜日にスーパーシード初戦の4回戦が行われ、第5日目に5回戦(ランク決定戦)・6回戦(ベスト8決定戦)が行われていた。しかし、今大会ではダブルス3種目の中止などの影響によって、今日、第5日目に4・5・6回戦が一気に進むタイムテーブルとなった。女子シングルスの場合、午前中に4回戦を戦った後、15時から5回戦、17時30分から6回戦というハードさ。久々の実戦だった選手も多く、精神的・肉体的にひとつの試練となった。

 そんな3連戦を、3試合とも4-0。オールストレートで勝ち抜いたのが石川佳純。6回戦後のリモート会見では、次のようにコメントした。「今日は3試合よく頑張れたと思います。寒いというのを他の選手から聞いていたので、出足でリードされないよう、体を温めてコートに入りました。準備は念入りにしたつもりです。3試合目の前田さんとの試合は、準備してきたとおりの良い試合ができて自信になりました」快進撃の裏には入念な準備があった。

 「初めての無観客でいつもと雰囲気が違う。観客がいないと少し寂しさはあるし、久しぶりに会った選手とも喋れない。本当に今までと違いますね。練習会場やボール選びなどにも気を遣っていただいている。

 2回目のオリンピックイヤーなので、高い意識を持ちたい。試合数は少ないですけど、その中で自信をつかんで良いスタートを切りたいです。目標は優勝ですが、目の前の試合が大事。明日は1試合だけで相手は高校生ですけど、ぶつかっていって自分らしくプレーしたい。後悔の無いように頑張りたい」(石川)

 今日、かつてダブルスでパートナーを組んで全日本選手権でも優勝した平野早矢香さんの入籍が報道された。石川は「本当にうれしいです。結婚されるのは知っていたし、10年以上一緒に戦ってきて、尊敬している人なのでうれしい。自分の試合でもハッピーになれるように頑張ります」と笑顔でコメントした。

5回戦でストレート勝ちを収め、ベンチの邱建新コーチに迎えられる石川

 一方、石川とともに東京五輪のシングルス代表である伊藤美誠も、快調に勝ち進んだ。初戦と5回戦はともにストレート勝ち。6回戦で安藤(十六銀行)に1ゲームを先取されたが、その後は4ゲームを連取した。安藤は4年前の全日本選手権5回戦で敗れた、苦い記憶の残る相手だが、スコアは競り合いながらも要所は締めた。そのゲームの一番重要な場面で、最高のプレーができるのが伊藤の強み。「今日の3試合、私らしい試合ができました。3試合目の相手(安藤)は同じ異質で、駆け引きをしながら自分らしいプレーができた」と試合後にリモート会見で振り返った。

 「初日から3試合で、今日が一番ハードなのはわかっていました。良い調整ができたし、いろんなタイプの選手と試合ができて楽しかった。早く試合がしたかったし、どんな選手が勝ち上がってくるか、見るのも面白みがありました。次はどんな選手とできるのか、考えるのが楽しみだった」(伊藤)。対戦相手のタイプが違っても「楽しみ」と思えるのは、シェークドライブから異質攻守型、カット型まであらゆる戦型に対応できる伊藤ならでは。「当たりたくない」「イヤだな」という選手がいないのだ。

 「明日は1試合だけど、明日も楽しみたい」と語る伊藤。対戦相手は初のベスト8進出を果たした長﨑美柚。強力なチキータとストレートへのフォアカウンターを得意とする長﨑に対し、果たしてどんなプレーを見せるのか?

6回戦の安藤戦は4−1で勝利。1ゲーム目を落としても動じなかった伊藤