卓球王国 2022年5月20日 発売 vol.302
バックナンバー 定期購読のお申し込み
全日本選手権2021

丹羽敗れる。セミファイナリストは田中佑汰と森薗政崇

●男子シングルス準々決勝
田中佑汰(愛知工業大) −9、5、9、−11、9、7 丹羽孝希(スヴェンソン)
森薗政崇(BOBSON) 9、7、7、−9、10 英田理志(愛媛県競対)

男子シングルス準々決勝を勝ち抜き、明日の準決勝に進出したのは、田中佑汰と森薗政崇!

試合前の練習ではゆっくりと間合いを取り、丁寧すぎるくらい丁寧にフォアドライブを打っていた田中。しかし、試合に入ると次第にギアを上げ、高い打球点から叩きつけるようなバックドライブを連発する。前陣でのプレーが主体の田中だが、丹羽に対して速さだけで対抗しては不利になると、下がってしのぐフィッシュやロビング、中陣からの反撃も目立った。
「ぼく自身丁寧なプレーが多いんですけど、今日は格上の選手なので、いつも以上に積極的なプレーが多かったと思います。試合で対戦するのは初めてです。試合前にサウスポーの対策練習は少しやったんですけど、それが生きたかなと思います」(田中)。

高い打球点から放つ田中のバックドライブは強烈だった

田中の中陣でのしのぎを打たされた丹羽。要所でミスも出ていた

勝負の分かれ目は5ゲーム目。4ゲーム目を取って2−2と並んだ丹羽が8−4、9−5とリードしたが、9−7で丹羽が田中のフィッシュにイージーな打ちミス。丹羽がここでタイムアウトを取ったが、続く1本で丹羽が田中のフォア前に出したサービスを、田中がストレートへのチキータで鮮やかに打ち抜く。この1本で雌雄は決したか。

「田中選手はバックにチキータが多いので、そこを待っていた。サービスも思い切り切ったので、ストレートには来ないと思っていた。そこで結構速いチキータを打たれたので、相手のほうが一枚上手でした」。試合後にそう語った丹羽。「敗因は5ゲーム目、すごく悔しいです。田中選手のバックハンドが強烈で、そこで得点を結構とられたのと、こちらが攻めても守備の技術がうまくて一本多く返してきた」(丹羽)。

2週間前にバック側のラバーを粘着性裏ソフトに変え、チキータ処理やバックドライブの強化を図ってきた丹羽だが、まだ発展途上。さらなるバックハンドの強化を目指し、まずは大会後に再開されるTリーグでの活躍を期す。

初のランク入りから一気に準決勝へと駆け上がった田中、ガッツポーズ!

試合後のベンチでの丹羽。勝機をつかみかけていただけに悔しい敗戦

一方、森薗対英田は、攻撃的なカットマンの英田に対し、森薗が粘り強く戦った。攻撃で後陣に下げられた時でもフィッシュでしのいで、粘り強く反撃。逆に英田を台から下げた時は、力攻めせずに前に落としたり、左腕独特の流れるシュートドライブでフォアに離してからバックをつぶした。

後陣での森薗の粘りはカットマン以上?

ノーシードから準々決勝へ勝ち上がった英田だが、惜しくもここで進撃ストップ

「4回戦の篠塚戦で左ひじを台にぶつけ、今も痛みが残っている。この後MRIを撮って状態を見ていきたい」という森薗。「手負い」の状態だが、そのハンディが頭脳的なプレーを引き出す一面もある。「今大会はダブルスがなく、シングルス一本なので自分の間合いでプレーできている。調整がやりやすい」(森薗)。ダブルスのスペシャリストが、シングルスの頂点まであとふたつとした。