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欧州リポート

男子ECLは準決勝が終了。決勝は4季連続でザールブリュッケンvs.ボルシア・デュッセルドルフに決定

 欧州ナンバー1クラブを決定する男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)はベスト4が集い準決勝・決勝を戦う「ファイナル4」がスタート。昨日は準決勝が行われ、ザールブリュッケンとボルシア・デュッセルドルフが決勝進出を決めた。(写真提供:ETTU)

 

【2023/2024男子ECL】

◆準決勝

〈ザールブリュッケン(ドイツ) 3-2 ノイ・ウルム(ドイツ)〉

 ヨルジッチ 1-3 モーレゴード○

○フランチスカ 3-0 オフチャロフ

○E.イオネスク 3-2 アルナ

 フランチスカ 1-3 モーレゴード○

○ヨルジッチ 3-0 オフチャロフ

 

〈ボルシア・デュッセルドルフ(ドイツ) 3-1 ウィーナー・ノイシュタッド(オーストリア)〉

○ボル 3-0 コジッチ

 シェルベリ 0-3 バン○

○チウ・ダン 3-0 ハニン

○シェルベリ 3-0 コジッチ

 

 ザールブリュッケンvs.ノイ・ウルムはラストまでもつれた末にザールブリュッケンに軍配。ザールブリュッケンはモーレゴード(スウェーデン)に2点を奪われたものの、3番に起用した19歳のE.イオネスク(ルーマニア)がアルナをフルゲームで破る殊勲の星。最後はヨルジッチ(スロベニア)がオフチャロフ(ドイツ)をストレートで下して4シーズン連続の決勝進出を決めた。

 敗れたノイ・ウルムは林昀儒(チャイニーズタイペイ)、張本智和が出場せず、アルナ(ナイジェリア)も奮闘を見せたが昨シーズンに続き準決勝で敗退。ウルム出身の起業家であるフロイアン・エブナーが立ち上げ、2019/2020シーズンよりドイツ・ブンデスリーガに参戦し、昨シーズンは張本、林昀儒、オフチャロフ、モーレゴードと契約を結ぶ超大型補強でECL制覇を狙ったノイ・ウルム。選手契約に関してブンデスリーガ側から制裁を課されたこともあって、今シーズンはブンデスリーガに参戦せずにECLだけを戦ったがタイトル獲得はならなかった。ノイ・ウルムは今回のECLをもっての解散を発表しており、世界トップランカーを集めた「ドリームチーム」は短期間で儚く消えた。

19歳のE.イオネスクは起用に応え、大きな1勝をあげる

ノイ・ウルムはモーレゴードが2勝も決勝進出ならず

 

 準決勝もうひとカードは王座奪還を狙うボルシア・デュッセルドルフが勝利。シェルベリ(スウェーデン)がバン(クロアチア)に不覚を取ったが、それ以外の3試合はすべてストレートで勝利と貫禄を見せた。これにより男子ECL決勝は4シーズン連続でザールブリュッケンvs.ボルシア・デュッセルドルフに決定。昨シーズンはザールブリュッケンが勝利して初優勝を果たしたが、2021/2022、2020/2021シーズンはボルシア・デュッセルドルフが勝利して2連覇を達成した。

 第1ステージから無敗を続け、大躍進の準決勝進出を果たしたウィーナー・ノイシュタッドだったが、最後はECL最多優勝を誇るボルシア・デュッセルドルフに屈して終戦。ベスト4進出に大きく貢献した上田仁がケーニヒスホーフェンの一員としてドイツ・ブンデスリーガに後半戦から出場することとなり、準決勝には出場できず、戦力ダウンは否めなかった。

シェルベリは2番で敗れたものの、4番ではきっちり勝利

ウィーナー・ノイシュタッドはバンの勝利で一矢報いる

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