中国・マカオで開催された『ITTF男女ワールドカップ』は昨夜男女決勝が行われ、王者が決定した。
●男子シングルス決勝
馬龍(中国)-9、-9、-5、8、6、4、8 林高遠(中国)
男子は、林高遠(中国)にゲームカウント0-3から大逆転勝利を収めた馬龍(中国)が3度目のタイトルを獲得した。
決勝は、スピード感あふれる両ハンドで常に先に仕掛けた林高遠が主導権を握り、一気に3ゲームを先取。
しかし4ゲーム目以降、馬龍はバックサービスで流れを変える。中盤で突き離して1ゲームを奪い返すと、続く5ゲーム目は2-6の苦しい展開となったが、カットブロックや渾身の両ハンドドライブを鮮やかに決めるなど、神がかったプレーで逆転し、一気に2ゲーム連取で追いつく。
最終ゲームは前半一進一退の展開となるも、5-4から一気に突き放した馬龍が10-6とマッチポイント。林高遠も意地を見せて2点返したが、最後はラリー戦でパワフルなドライブを連続で打ち込んだ馬龍が11-8で激闘をものにした。
準々決勝の戸上戦勝利後のインタビューでは「まさか準決勝に進めるとは思っていなかった」と語っていた馬龍だが、円熟味あふれる戦いぶりで若手の挑戦を次々と跳ね除け、再び頂点へと上り詰めた。
●女子シングルス決勝
孫穎莎(中国)-8、-5、4、-5、8、5、9 王曼昱(中国)
女子は、決勝で王曼昱(中国)との激闘を制した 孫穎莎(中国)が初の頂点に輝いた。
決勝は、各ゲームでバック対バックの激しいラリーの応酬が展開された。前半は回転重視のバックハンドでミスを誘った王曼昱が優位に立ち、2ゲームを先行。しかし3ゲーム目は孫穎莎の強烈なバック強打が決まり出し、11-4でゲームを奪い返す。
4ゲーム目は要所となったラリーでミドルへの集中攻撃を体勢を崩しながら何度もひろい返した王曼昱が、中盤で一気に突き放して優勝にあと1ゲームに迫る。
しかし5ゲーム目は孫穎莎もギアを上げ、1-1の場面では 王曼昱の渾身の回り込みフォアドライブをひろって得点。8-4リードから8-8に追いつかれながらも、ラリーでミドルをうまく攻めて3点連取でゲームを奪うと、6ゲーム目は王曼昱のイージーミスも増えて11-5で追いつく。
最終ゲームに入る直前、ウェアを着替えることを申し出てコートを離れた王曼昱。どうにか流れを変えたいという意図が見えた。
最終ゲーム序盤は孫穎莎が5-1とリードするも、5-5に追いつかれる。孫穎莎の攻撃をしのいで得点を重ねる王曼昱に対し、強烈なバックドライブで8-7、9-8と常にリードを握った孫穎莎。10-9と孫穎莎がマッチポイントを握ると、最後はラリーに持ち込まず、バック強打からのすばやい回り込みフォアドライブで一気に勝負を決めた。
写真提供:ITTF
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