●——インターハイ直後、休む間もなく、プロツアーのチャイニーズ・タイペイオープンに向かった水谷は、自らの言葉を実行に移すかのように、世界ランキング6位の韓国の呉尚垠に勝ち、3位に入った。世界ランキングも72位から58位まで上げた。
水谷 インターハイのあとに静岡の実家に戻り、1週間体をゆっくり休めました。練習は全然してなかったけど、練習しなくても強くなれるという自信があった。呉尚垠とはブレーメン(世界団体)に続いて2回目。ブレーメンでやっていたので慣れて、レシーブミスがなくなってきた。ぼくのサービスも効いていて、呉尚垠のレシーブもあまく返ってくる感じだった。
1ー1になった3ゲーム目、9ー6から逆転されたけど、4ゲーム目は逆に7ー10から逆転して2ー2にもっていけた。呉尚垠は凡ミスが出て、チャンスボールも来た。このゲームを取った時点で「いけるかな」と感じた。5ゲーム目を簡単に取って、6ゲーム目は3ー0になった時に相手がタイムアウトをとり、10ー8のマッチポイントになった時にぼくがタイムアウト。でも10ー10に追いつかれた。そこで一か八か、相手のドライブをカウンターで攻めて11ー10。最後はフォア前に浮いたレシーブを狙った。
彼とやる前から結構やれるという自信はあったし、あの試合では戦術も良かった。勝ったことで相当自信になりました。
●——プロツアーでは初の準決勝進出で、サムソノフにはストレート負けだった。
水谷 初の準決勝の舞台で1台のコート。「簡単に負けたらどうしよう」と思って、試合前から震えが止まらなかった。そういう意味では試合前から負けていた。ただ全体的に言えば、結構良い試合ができた大会でした。
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