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全日本卓球2021

初戦の怖さ。優勝候補の木原美悠がジュニア3回戦で敗退

●ジュニア女子3回戦
山脇ゆき(白子高) −6、9、7、10 木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)

スーパーシード初戦はやはり怖い。ジュニア女子3回戦、有力な優勝候補だった木原美悠が白子高の山脇に敗れ、よもやの初戦敗退を喫した。

「すごく緊張して足も動かなかったし、自分のプレーができなかった。2ゲーム目から相手もフォアに攻めてきて、試合の中で攻略されたという感じです」。試合後にそう振り返った木原。山脇は木原のバック表ソフトの強打を苦にせず、バック対バックから早く厳しく木原のフォアを攻めた。

木原はゲームカウント1−2のビハインドで迎えた4ゲーム目、1−6と大きくリードされてから8−8と追いつき、10−9で先にマッチポイントを迎えたが、ここで木原の強烈なバック表ソフトのフリックを、山脇がフォアの3球目カウンターで打ち返す。最後はネットインのボールを木原が返球できず、ゲームセット。

サービスが効かず、ラリー戦に持ち込まれた木原。強引にでも強打で勝負するしかなくなった

木原のサービス、バック表ソフトのボールを苦にしなかった山脇。金星を挙げた

「相手の試合は少し見ていたんですけど、バック対バックで自分のフォアに打ってくるボールが一番嫌だった。やりにくさというより、押されて向かっていけなかったという感じです。フォアに打ってくるコースが厳しかった。今は悔しさというより、後悔のほうが大きいです。
今すぐ一般に向けて気持ちを切り替えて、また(一般の初戦がある)15日からは相手に思い切って向かっていきたい。一般はベスト4が目標です」(木原)

サービスが効いている時は、相手を叩きつぶすような圧巻の強さを見せる木原。しかし、サービスが思うように効かず、ラリー戦に持ち込まれると苦しくなる。表ソフト面での球質の変化や、相手を揺さぶるタイミングの緩急があまりないからだ。大きな宿題をもらったこのジュニア初戦。一般ではその反省を生かし、勝ち進むことができるか?

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