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欧州リポート

ヨーロッパ選手権団体戦は男女ともドイツがV

 ヨーロッパ選手権団体戦は男女の決勝が行われ、ドイツがアベック優勝を達成。男子はボルとオフチャロフ、女子はP.ゾルヤと中心選手が欠場しながらも、層の厚さを見せつけて優勝を飾った。試合の結果は下記のとおり。(写真提供:ETTU)

 

【男子決勝】

〈ドイツ 3-1 ロシア〉

 ドゥダ 3、4、-7、-8、-10 グレブネフ○

○フランチスカ -7、4、-11、6、6 カツマン

○チウ・ダン -9、6、10、8 シドレンコ

○フランチスカ 11、5、-9、-4、13 グレブネフ

 

 ドイツは1番のドゥダが簡単に2ゲームを連取するも、3ゲーム目から息を吹き返したグレブネフが逆転勝利。破竹の勢いで決勝へ勝ち進んできた勢いを決勝でも見せると、2番のカツマンもフランチスカから2-1とゲームをリード。だが、フランチスカが踏ん張って試合を1-1のタイに戻すと、3番でチウ・ダンがきっちりと勝利し王手。ロシアはグレブネフがフランチスカを相手にフルゲームジュースまで粘ったが、最後は及ばず、ドイツが3連覇を達成した。

エースとして決勝で2得点のフランチスカ

チウ・ダンは今大会3番で確実に白星をあげた

ボル、オフチャロフ不在でもやっぱり強かった!

 

 1968年大会以来の決勝進出を果たし、初優勝を狙ったロシアは善戦するも頂点に届かず。しかし、19歳のグレブネフとシドレンコ、20歳のカツマンという若手が大活躍を見せてフランス、オーストリア、スウェーデンと強豪を次々に撃破。決勝でも十分チャンスはあった。ここ最近はヨーロッパの中堅国という印象のロシアだが、今大会の戦いぶりは、新時代の幕開けを予感させた。

ドゥダを破り、フランチスカにも迫ったグレブネフ

若手有望株の躍進が光ったロシア、未来へ期待を抱かせる戦いぶりだった

 

【女子決勝】

〈ドイツ 3-1 ルーマニア〉

○ミッテルハム -8、7、-9、9、10 スッチ

○ヴィンター 6、9、10 サマラ

 マンツ -7、7、8、-5、-7 モンテイロ-ドデアン○

○ミッテルハム -10、8、-9、9、7 サマラ

 

 地元開催で大会3連覇を狙ったルーマニアと、3大会ぶりの王座奪還をかけたドイツの対戦はドイツに軍配。1番でミッテルハムがスッチとのエース対決に競り勝つと、2番でヴィンターがサマラを完封。マンツが接戦で敗れるも、4番で再びミッテルハムが勝利を収めて、ヨーロッパ女王の座を奪い返した。ミッテルハムは今大会全勝とエースの仕事ぶり。東京五輪では最後に代表から外れ、リザーブとして帯同したが、着実に力をつけていることをアピールした。

今大会全勝のミッテルハムは決勝でもルーマニアの2本柱を破り、その実力をアピール

値千金の勝利をあげたヴィンター

3大会ぶりにヨーロッパの頂点に立った

新監督のボロスは指揮官としての初陣で優勝を達成

気合い全開の戦いぶりを見せたスッチだが及ばず

地元での3連覇を逃したルーマニアだが、4大会連続での決勝進出は見事

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