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欧州リポート

欧州各国リーグはシーズン佳境。モーレゴードは今季33戦全勝を達成

 シーズンも佳境を迎えているヨーロッパ各国リーグ。ドイツ・ブンデスリーガ、フランス・プロA、ポーランド・エクストラリーグなどはまだシーズンが続いているが、すでにシーズンが終了したリーグもある。ここではすでにシーズンが終了したスウェーデン、オーストリア、イタリアの結果をお届け。

 

【スウェーデン・エリートリーグ】

●プレーオフ決勝第1戦

〈エースレーブ 4-2 ハルムスタッド〉

 グロッド -4、-7、8、-4 オーケストロム○

○コシバ 10、-8、-5、11、9 ハウグ

○モーレゴード 6、9、-9、8 アルビドソン

 コシバ -5、-9、-5 オーケストロム○

○モーレゴード 10、7、-10、-10、6 ハウグ

○ナウミ -11、9、-5、15、7 アルビドソン

 

●プレーオフ決勝第2戦

〈ハルムスタッド 4-3 エースレーブ〉

○オーケストロム -9、10、13、8 コシバ

 アルビドソン -9、8、-10、6、-9 ナウミ◯

 ハウグ -7、-9、5、-11 モーレゴード○

○アルビドソン -5、8、-3、8、5 コシバ

○ハウグ 9、9、4 ナウミ

 キンドブラッド -6、7、-2、-10 モーレゴード○

○アルビドソン/オーケストロム 11、5 モーレゴード/ナウミ

 

●プレーオフ決勝第3戦

〈ハルムスタッド 4-1 エースレーブ〉

○アルビドソン 10、1、5 ナウミ

○ハウグ 9、6、-6、8 コシバ

 オーケストロム -9、-5、-4 モーレゴード○

○ハウグ -11、8、8、8 グロッド

○オーケストロム 7、-8、11、6 コシバ

→3戦合計の結果、ハルムスタッドが優勝

 

 スウェーデン・エリートリーグではハルムスタッドが2017/2018シーズン以来の優勝。プレーオフ決勝第1戦を落としたハルムスタッドだったが、ラストまでもつれた末に第2戦を奪ってタイに。第3戦でも相手エースのモーレゴード(スウェーデン)以外からきっちり3点を奪って逆転で優勝をつかんだ。

 ちなみにハルムスタッドのオーケストロム(スウェーデン)は2005年の世界ジュニアで高木和卓を破ってシングルス3位に入賞した選手。バック面に粒高を貼り、前陣でのプッシュ&カットブロック、中陣でのカット、オールフォアでのドライブ連打、アグレッシブなフォアフリックも見せる独特のスタイル。プレーオフ決勝でも要所で勝利をあげた。そしてモーレゴードはレギュラーシーズン24勝0敗、プレーオフも9勝0敗で今シーズン33戦全勝という大記録を樹立。スウェーデンリーグにはもはや敵なしの状態だった。

 今シーズンからスウェーデンリーグ1部のシャーブリンゲでプレーしていた西原聖真は7勝16敗という最終成績。チームは8チーム中6位に沈んだが、来シーズンはさらなる活躍に期待したい。

こちらがオーケストロム。2005年、17歳の時の写真で申し訳ありません

圧倒的な実力を見せたモーレゴード

 

【オーストリア・ブンデスリーガ】

●プレーオフ決勝

〈フェルバーマイヤー・ヴェルス 4-2 ウィーナー・ノイシュタッド〉

 マルティンコ 4、-8、-13、-3 コジッチ○

 レベンコ 10、-5、-9、-9 コネツニー○

○エチェキ -5、-9、7、8、7 ウェッツェル

○エチェキ/マルティンコ 9、6、9 コジッチ/ウェッツェル

○マルティンコ 9、9、9 コネツニー

○レベンコ 5、棄権 コジッチ

 

 オーストリア・ブンデスリーガはフェルバーマイヤー・ヴェルスが戴冠。レギュラーシーズン1位のウィーナー・ノイシュタッドを下して頂点に立った。フェルバーマイヤー・ヴェルスは今シーズン、ウォルター・ヴェルスから名称変更。新たなチーム名での最初のシーズンで見事にチャンピオンに輝いた。

 金光宏暢(日本大)、出雲卓斗(ケアリッツ・アンド・パートナーズ)、吉山僚一(愛工大名電高)が所属したザルツブルクはレギュラーシーズン4位でプレーオフに進出も準決勝で敗退。プレーオフで日本選手の出場はなかった。個人成績では金光が12勝3敗、出雲が3勝2敗、吉山が2勝2敗だった。

オーストリアで3シーズン目の金光は個人成績5位

 

【イタリア・セリアA】

●プレーオフ決勝第1戦

〈トップスピン・メッシーナ 4-1 カッラーラ〉

 モンテイロ -7、-5、6、9、-14 ガチーナ○

○ムッティ 7、-10、9、-6、10 ボボチーカ

○ツムデンコ 7、-8、-5、5、6 ピスチェイ

○モンテイロ 4、10、8 ボボチーカ

○ツムデンコ -9、8、9、9 ガチーナ

 

●プレーオフ決勝第2戦

〈トップスピン・メッシーナ 3-3 カッラーラ〉

 ツムデンコ -5、8、-9、-7 ガチーナ◯

○ムッティ 8、7、-10、7 ピスチェイ

○モンテイロ 9、-7、6、9 ボボチーカ

 ツムデンコ 6、-8、8、-5、-9 ピスチェイ○

 モンテイロ -7、-9、-9 ガチーナ○

○ムッティ 10、2、10 ボボチーカ

→2戦合計の結果、トップスピン・メッシーナが優勝

 

 イタリア・セリエAではトップスピン・メッシーナがクラブ史上2度目の優勝。プレーオフ決勝第1戦に4-1で勝利すると、第2戦も1-3から追いついて引き分けに持ち込み、この結果、第3戦を前にセリエA制覇を決めた。優勝を決めたトップスピン・メッシーナは、第1戦では2勝をあげたツムデンコの祖国・ウクライナに向け、「STOP WAR」の文字を書き込んだウクライナ国旗をチーム全員で掲げた。

第1戦で活躍を見せたツムデンコ

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