卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
欧州リポート

国際大会への出場停止処分が続くロシア。代表選手によるトーナメント「ロシアTOP16」を開催

 ウクライナへの軍事侵攻の影響により、ITTF(国際卓球連盟)およびETTU(ヨーロッパ卓球連合)の主催する国際大会への出場停止処分が続くロシア。そんな中、6月1~4日にかけてロシア代表選手によるトーナメント「ロシアTOP16」が開催された。

 

【男子】

●準決勝

シドレンコ 4-3 イヴォニン

スカチコフ 4-2 ウラソフ

●決勝

スカチコフ 4-2 シドレンコ

 

【女子】

●準決勝

タイラコワ 4-3 ミハイロワ

ヴォロベワ 4-1 シェルバトフ

●決勝

タイラコワ 4-3 ヴォロベワ

 

 男子では昨年のヨーロッパ選手権男子ダブルス優勝ペアのグレブネフとカツマン、女子でも世界ランキングを34位まで上げているアブラミアンらが出場する中、スカチコフとタイラコワが優勝。スカチコフは成長著しいシドレンコを破っての優勝、タイラコワはフルゲームの接戦を制して頂点に立った。

シドレンコを破って優勝のスカチコフ(写真は2021年世界選手権)

 

 ロシア男子ナショナルチームは大会前に2週間にわたる強化合宿を実施。TOP16終了後にロシア男子代表ヘッドコーチのサラバエフは「TOP16は選手たちが自らの実力、合宿の成果をチェックし、課題を見つける良い機会になった。代表チームが国際大会に出場できない状況で、このトーナメントを開催してくれたFNTR(ロシア卓球協会)に心から感謝したい」とコメント。

 シドレンコ、グレブネフ、カツマンと生きの良い若手3人が順調に力をつけ、昨年のヨーロッパ選手権団体戦で準優勝に輝いたロシア。今が伸び盛りの彼らにとって、国際大会へ出場できないのは大きな損失だろう。国際大会へ出場できない中でも、ヨーロッパ各国の国内リーグがロシア選手を除外するケースは少なく、海外選手と試合をすることは可能だが、この状況はいつまで続くのか。

関連する記事