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世にこだわりの種は尽きまじ。「こだわりすぎた男たち」は今年も大充実!

『別冊卓球グッズ2015』からスタートした、別冊卓球グッズの名物企画『こだわりすぎた男たち』。用具への飽くなきこだわりを注ぐ男たちを紹介して、今回の『別冊卓球グッズ2023』で9回目を迎える。

『別冊卓球グッズ2015』に掲載された、「こだわりすぎた男たち」Vol.1。初回から実に濃い内容でした

その間、ページのスタイルに大きな変更はない。「そろそろ別の企画を」と思ったことも何度かあるのだが、誌面にドンと切り抜きで配置する、使い込まれたラケットのビジュアルがたまらなく好きなのだ。だからマスターズや東京選手権の取材に行くと、ついつい探してしまう。その手に握られたラケットについて、ひと言聞かずにはいられない男たちを。

気になるラケットを発見! 過去に取材した方からの情報提供と、現場でのパトロールで珠玉の1本を探します

今回紹介するのは4人の「こだわりすぎた男」たち。いずれもマスターズで上位入賞経験のある実力者だが、そのラケットは時に異形(いぎょう)。使い手の指や手のひらと一体化し、唯一無二のプレーを生み出す。

親指をコルクグリップの下に置き、フォア面の表ソフトからフォア強打と金属音を放つバックハンド、裏面の粒高から変化のあるツッツキとカットを繰り出す井伊國裕さん(横浜ベテラン会)のプレーには、ひと目で心奪われた。文章ではとても説明し切れないので、ぜひ誌面をご一読いただきたい。

井伊國裕さん(横浜ベテラン会)のグリップは唯一無二。指を傷めてからの創意工夫で、逆に成績を上げていったストーリーに感動しました

井伊さんのラケットの裏面。この奔放(ほんぽう)な造形が、なぜか美しい

前回は大阪にも遠征したこの企画。まだまだ全国には、こだわりすぎた男たちと見たこともないラケットが眠っているのかと思うと、やめようにもやめられない。来年の『別冊卓球グッズ2024』は記念すべき10回目。あなたの周りにも「こだわりすぎた男たち」がいたらぜひご一報を。自薦、他薦、問いません(柳澤)

マスターズローシックスティ2連覇の田中敏裕さんのラケット。用具に「使われる」のではなく、感性に従って自由にカスタマイズを施していく