2026年3月10〜15日の日程で、中国・重慶を舞台に開催されている「WTTチャンピオンズ 重慶2026」。種目は男女シングルスのみとなっているこの大会、5日目の14日には準々決勝が行われたが、その内容・結果は、とりわけ日本の卓球界にとって、非常にセンセーショナルなものとなった。
まず、この日に勝ち残った日本選手の先陣を切って登場したのは男子の張本智和。1月の「WTTチャンピオンズ ドーハ」で悔しい逆転負けを喫した林昀儒(チャイニーズタイペイ・世界ランキング7位)に対し、競り合いながらも攻めの姿勢を貫いて勝ち切り、リベンジに成功した。

ほとばしる気迫と攻撃的なプレーの徹底で林昀儒に競り勝った張本智和。特にフォアハンドの威力が目立った
続いては、女子の大藤沙月。10日の1回戦で世界ランキング2位の日本選手キラー・王曼昱に完勝して世界を驚かせた21歳は、同い年の中国・陳熠(世界ランキング7位)と対戦。ゲームカウント3-1とリードして迎えた5ゲーム目のラリー中に肩を傷め、その後、試合はゲームオールまでもつれたが、最後は大藤が強気に攻め切ってゲームオールジュースの熱戦を制した。

途中、フォアハンドを強振した時に肩を傷めたが、最後は陳熠に競り勝った大藤。素晴らしい勝負強さを見せた
そして、最大の衝撃は男子の松島輝空。2025年12月の「WTTファイナルズ 香港」で対戦し、ゲームカウント3-1からの逆転で敗れていた中国の世界ランキング1位・王楚欽をついに仕留めた。この日も出足好調でゲームカウント3-1とリードした松島は、5ゲーム目も7-1と大きくポイントをリードしながら、まさかの逆転でこのゲームを落とす。前回の大逆転負けを思い起こさせるような嫌な流れとなったが、続く6ゲーム目を白熱の攻防の末に取り切った。

王楚欽にまともな反応をさせないほどの早いピッチと強い打球を連発した松島。今年の目標という「世界ランキング5位以内」が、早くも現実味を帯びてきた
さらには、女子の張本美和が中国の世界ランキング15位・石洵瑶とのクロスゲームに勝利。日本チームにとっては、男女の準々決勝に登場した4名全員が大会最終日の準決勝に駒を進めるという、大収穫の1日となった。

粘る石洵瑶を振り切って準決勝進出を決めた張本美和。終盤の冷静な戦術選択が光った
14日の日本選手の試合のスコアは以下のとおり。
●男子シングルス準々決勝
張本智和 4(11-8、5-11、11-9、2-11、11-7、11-6)3 林昀儒
松島輝空 4(8-11、11-9、11-9、11-8、8-11、11-9)2 王楚欽
●女子シングルス準々決勝
大藤沙月 4(11-6、12-14、11-6、11-7、5-11、7-11、12-10)3 陳熠
張本美和 4(11-5、9-11、11-1、11-9、9-11、11−9)2 石洵瑶
大会最終日・15日の準決勝のカードは以下のとおり
※()内の順位は世界ランキング
●男子シングルス準決勝
松島輝空(8位) - F.ルブラン(フランス・6位)
張本智和(5位) - 温瑞博(中国・27位)
●女子シングルス準決勝
蒯曼(中国・5位) - 王芸迪(中国・6位)
張本美和(8位) - 大藤沙月(13位)
PHOTO:WTT
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