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「サイバーシェイプはロックンロールだ(笑)」スティガCEOが語る革新性

 2021年12月発売のスティガ『サイバーシェイプカーボン』。その六角形のブレードの斬新さのみならず、モーレゴード(スウェーデン)が11月の世界卓球選手権で使用して準優勝の大躍進を果たしたことから話題となり、数ヶ月にわたり品薄が続いていたが、ようやく予約分は行き渡り、店舗に現物が並ぶようになった。ただし中国式は未だに品薄気味だという。

 別冊『卓球グッズ2022の「挑戦者の実力。」ページでは、改めて『サイバーシェイプカーボン』を取り上げている。その中で、スティガ本社CEOであるアンドレアス・ザンドレン氏にインタビューをした。

アンドレアス・ザンドレン スティガ本社CEO

 「ラケットを見た時に、疑問が湧きました。『なぜ丸い形をしているのだろう?』と」(ザンドレン氏)

 サイバーシェイプの原点となったのは、このシンプルな疑問だった。そこから実験が始まり、モーレゴードとともに開発が進み、ラケットは完成した。「これが将来、スティガ・ノーマルと言われるかもしれません。スティガは革新的な商品を作った。仮にこれが失敗したとしても、革新的なことに挑んだことが誇らしいです」(ザンドレン氏)

 卓球誕生以来130年が経つが、シェークハンドラケットのブレード(打球面)の形状はほぼ楕円形。日本式ペンホルダーラケットが、角型、角丸型、丸型など形状にバリエーションがあり、さらに同じ角型の中でも微妙な形の違いがあったにも関わらず、シェークの形状はあまりに未開拓だったと言える。

 そこに切り込んだのが、スウェーデンの老舗卓球メーカー、スティガだった。木材ラケットの優れた合板技術の伝統を誇るメーカーでありながらも、従来の常識に囚われない革新的な製品を作り上げたのは素晴らしいことだ。

スウェーデン・スティガ社

 ちなみに、記事では開発の経緯だけでなく、川口陽陽さんほか中・上級者の試打コメント、選手や専門店の声なども紹介している。全体的に共通するのは、形状だけでなくブレード自体の評価が高いという点。3万円と高価な商品だが、デザイン面も含めて、相応の品質を持ったアイテムと言えそうだ。詳しくは別冊『卓球グッズ2022を読んでみてほしい。

 なお、ザンドレン氏のインタビューの最後の言葉は「Cybershape is Rok’n’roll !  ARIGATO!」。六角形ブレードに限らず、卓球界にロックンロールな用具がどんどん産まれてくることに期待したい。

試打では高評価を得たサイバーシェイプカーボン