3月16日まで中国で開催中のWTTチャンピオンズ重慶。大会5日目の本日15日は、男女シングルス準々決勝が行われ、男女ともにベスト4が出そろった。
日本勢では、男女5選手が準々決勝に臨んだ。最初に登場した早田ひな(日本生命)は、王芸迪(中国)に1-3で惜敗。バックストレートへの鋭いバックドライブやチキータなど、手首に負担のかかるプレーも随所で鮮やかに決めたが、勝負どころのラリーで得点を奪えず、準々決勝敗退となった。
好プレーを見せた早田だが、ラリーで及ばずベスト8で終戦
早田を退けた王芸迪(中国)。勝利を決め、安堵の笑顔
大藤沙月(ミキハウス)は、世界女王・孫穎莎(中国)を相手に互角の試合を展開。序盤から持ち味を発揮し、1ゲーム目を先取。2ゲーム目には7-10の場面では、浮いたボールを孫穎莎が台に叩きつけるようにして打ち込み、高く打ち上がったボールをスマッシュして得点するというファインプレーを披露。流れを引き寄せ、10-10に追いつくと11-10、12-11と2度のゲームポイントを握った大藤だが、取りきれず。
1-1で迎えた3ゲーム目も9-7とリードし、11-10とゲームポイントを握るも、あと1点が遠く、最終ゲームでは序盤にリードを広げられ、1-3で惜敗。それでも、パワフルなバックドライブやすばやい回り込み、回転の読みにくいサービスで世界女王を大いに苦しめた。
敗れたものの、ポテンシャルの高さを示した大藤
「あと1点」を凌ぐ、さすがの勝負強さと精神力を見せた孫穎莎
張本美和(木下グループ)は王曼昱(中国)と各ゲームで競り合ったものの、勝負どころでの1点を取りきれず、ストレートで敗戦。10−8とゲームポイントを握った2ゲーム目を取りたかった。
もうひとつの準々決勝では、陳幸同(中国)が蒯曼(中国)との同士討ちにストレートで勝利。女子は中国勢が4強を独占した。
また、張本智和(智和企画)は、2度のフルゲームの接戦を乗り越えて勝ち上がった同級生・篠塚大登(愛知工業大)との日本勢対決に3−1で勝利。張本は、第1ゲームを篠塚のゲームポイントを凌いで12−10で逆転勝ちすると、勢いそのままに第2ゲームも連取。第3ゲームは、篠塚のスナイパーのような鋭いバックカウンターに押され、4-11で落とす。しかし、第4ゲームは前・中陣で安定した両ハンドドライブを見せ、11-6で勝利。日本勢唯一の準決勝進出を決めた。
日本勢唯一の準決勝進出を果たした張本。充実のプレーを見せた
前陣でのバックカウンター、後陣でのバックドライブが大会を通して光っていた篠塚。確かな成長を証明した
男子準々決勝では、張本の他に林詩棟(中国)が林昀儒(チャイニーズタイペイ)、梁靖崑(中国)がF.ルブラン(フランス)に、それぞれフルゲームで勝利し、準決勝進出。また、モーレゴード(スウェーデン)に3−0で快勝した王楚欽(中国)も準決勝に勝ち上がり、男女ともに世界ランキング上位4選手が順当にベスト4に進出した。
なお、明日行われる準決勝の対戦は下記のとおり(すべて日本時間)
●男子
14:15〜 林詩棟(中国)vs 梁靖崑(中国)
13:30〜 張本智和 vs 王楚欽(中国)
●女子
12:00〜 孫穎莎(中国)vs 王芸迪(中国)
12:45〜 王曼昱(中国)vs 陳幸同(中国)
写真提供:WTT
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