卓球王国 2024年11月21日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
トピックス

全日本マスターズ、女子サーティ〜フィフティの結果。フォーティに出場の鎌田春菜は準V

『2023年全日本選手権(マスターズの部)』の女子サーティ・フォーティ・フィフティのメダリストは下記のとおり。男子に負けない熱戦が繰り広げられ、笑顔あり、涙ありの大会最終日となった。

 

〈女子サーティ〉
優勝:片上知代(フォーネット・愛媛)
準優勝:引地史(SHIPスポーツ・島根)
3位:寺田愛理(圓クラブ・愛知)、木戸亜希穂(大洋歯科・神奈川)

昨年2位の片上が、感極まるサーティ初Vを飾った

・昨年は決勝で森薗美咲に敗れた片上が、しゃがみ込みサービスと思い切りの良いフォア強打を武器にマスターズ初優勝。試合中は気迫満点のプレーを見せるが、優勝後のベンチでは最高の笑顔を見せ、感極まった。準優勝の引地も豪快なフォアドライブを武器に、ノーシードから快進撃を見せた。

ノーシードから決勝へ勝ち上がった2位の引地

 

〈女子フォーティ〉
優勝:朱夢軍(サクセス・愛知)
準優勝:鎌田春菜(中国電力・広島)
3位:安部香織(長吉卓球センター・大阪)、佐藤千昌(三峰・埼玉)

低く正確な裏面ドライブが威力を発揮した朱夢軍

・準決勝までオールストレート勝ちと圧倒的な強さを見せた鎌田(旧姓:福岡)に、決勝で思わぬ強敵が立ちはだかった。愛知工業大や十六銀行で活躍した右ペン表の朱夢軍。サービスエースを連発してきた鎌田のしゃがみ込みサービスを確実にレシーブし、弧線の低い裏面ドライブでうまくフォアを突いてミスを誘った。鎌田は10ー6とゲームポイントを握った1ゲーム目を逆転で落としたことが響いた。

試合が終われば笑顔で語り合っていたふたり。鎌田は「楽しかったですね、本当に。ずっと楽しかったです。動ける体に戻すためにジムに通ったり、だいぶ仕上げてきました」とコメント。「現役時代に『こういう気持ちで試合できたらな』というのができたので、すごくうれしかった。そういう経験ができて幸せだったなと思います」(鎌田)

決勝後、笑顔で談笑する女子フォーティのファイナリストふたり

一方、優勝した朱夢軍は「何年ぶりかの全国大会で、『まだ生きてるんだ』と皆さんに知ってもらえたかな」と笑顔で語った。今日は所属チームであるサクセスの「レジェンド」、持田恵子のユニフォームを着て試合に臨んだという。

「持田先生からも昨日電話で『チャレンジすればいいよ』と言ってもらったし、今まで応援していただいた方や先生たちに恩返しができました。福岡(鎌田)さんとは昔やったことがあったし、最後は我慢してフォアを攻められたのが良かったです。中国の知り合いからはまだ卓球をやってるの、奇跡だねと言われますけど、これからも『勉強』で卓球を続けていきたいです」(朱)

 

〈女子フィフティ〉
優勝:島村美恵(MDttl・神奈川)
準優勝:永田絵美理(所沢レディース・埼玉)
3位:松村優美(甲斐路クラブ・山梨)、石井佳子(チャイム・神奈川)

一本たりとも気を抜かない集中力と、勝利への執念を見せた島村

・準決勝で白鵬女子高の先輩、同じカット型の松村(旧姓:青池)との促進ルールにもつれる熱戦を制した島村が、決勝で左腕の永田を破って2年ぶり2回目のマスターズV。松村戦では1ゲーム目の3ー2で、1本決まるまでに他のコートのゲームが終わってしまうほど長いラリーもあった。最後まで戦い抜いた気力、集中力に拍手。

 

大会を見事に運営した(一社)千葉県卓球連盟と流山市卓球連盟の皆さん。お疲れさまでした!

関連する記事